子育て中「女性ドライバー」採用でタクシー業界の“働き方”が変わる!? 短時間勤務で仕事しながら子供の送迎も
“子育て中の女性”をタクシードライバーに採用する試みが注目されている。深刻なドライバー不足に対応するためだ。日中限定や短時間勤務も導入。人手不足で“働き方”を大きく変える試行錯誤が始まっている。 【画像】子育てしながらハンドル握る女性タクシードライバー
育児の傍らハンドルを握る
「息子と買い物に行こうと思ってタクシーでそのまま学校に迎えに行っていました」とタクシーから息子とともに降りて笑顔で話す女性。乗客ではなく、仕事中のタクシードライバーだ。 ハンドルを握るのは橋本希美さん(37)。3年ほど前からタクシードライバーの仕事をしている。 橋本さんが働いているのは、佐賀・鳥栖市の「スマイルタクシー」。 このタクシー会社では、ドライバー不足を解消するため、4年前から“子育て中”の女性ドライバーの採用に力を入れている。 橋本さんは、子供2人の育児の傍ら、“日中限定”のタクシードライバーとしてハンドルを握る毎日を送っている。
「働く時間の強制はしない」
以前は弁当店で働いていた橋本さん。タクシー業界を選んだのは、「仕事と育児を両立させるため」だという。 橋本希美さん: 上の子が中学生で下がもうすぐ卒業の小学校6年生なんですけど、上の子が障害者で…。子供となるべく一緒にいてあげたい。仕事中に熱が出たときにもすぐ帰れるし、それに対して会社が何かいうこともないですし このタクシー会社は、人手不足を解消するためにドライバーの働き方を大きく変えたという。 スマイルタクシー・天野善博 総務部長: 短時間しか働けないという方でも時間の強制はしない形で働いていただいています。子育てとタクシードライバーという仕事はかなり親和性高い
「コロナ禍で辞めていった」
タクシー業界の人手不足は“2024年問題”に始まったわけではない。その前にタクシー業界を襲ったのは「コロナ禍」だった。 コロナ禍を経験したドライバーは、「コロナ禍の1、2年目はほんとに厳しかった。正直、何をしに1日来たんだろうという日が毎日続くような」と話し、コロナ禍で仕事がないため新人ドライバーが何人も辞めていったという。