ブロッコリーを焦がしてうま味をグンとアップ! きじま流「失敗しないクリーム煮」
テレビや雑誌を中心に活躍する料理家のきじまりゅうたさんが、料理の基礎やコツをご紹介! 調理がラクになるちょっとしたコツや、料理が飛躍的に上手くなるノウハウ、誰も教えてくれないマル秘テク、目からウロコの簡単レシピなど「料理はおもしろい」ことを伝えたいと語るきじまさんのyoutubeチャンネル「きじまごはん」から、編集部厳選の記事をお届けします。 【画像で確認】初心者でも失敗知らず! プロが伝授する“とろとろクリーム煮”を作るコツって? 今回は今が旬のブロッコリーを使ったレシピを紹介します。 ブロッコリーは指定野菜に追加されることでも話題になっている食材ですね。指定野菜に追加される理由には、ブロッコリーの出荷量が過去10年で3割近く増えているからなのだとか! 栄養価が高く、ビタミンCやたんぱく質が豊富に含まれるブロッコリー。そんなブロッコリーがたっぷり食べられる「ブロッコリーと鶏むね肉のクリーム煮」をぜひ試してみてください! ■焼き付けたブロッコリーがたまらない! ブロッコリー×とりむね肉で「冬の普段着ごはん」 旬のブロッコリーと安くておいしいとりむね肉をクリーム煮で仕上げました。牛乳ベースですが、ご飯に合う味付けになっています。香ばしく焼き付けてことこと煮込んだ柔らかなブロッコリーと、しっとり火が通ったとりむね肉は、お子さまはもちろん、大人ウケも間違いなしです! 【材料】 ブロッコリー:1個(300g) とりむね肉:小1枚(250g) 水:100ml サラダ油:小さじ2 <とりむね肉の下準備用> 片栗粉:小さじ2 塩:少々 <合わせ調味料> 牛乳:200ml 片栗粉:小さじ2 みりん:小さじ2 塩:小さじ1/4 コショウ:少々 ※分量外 ■作り方 ブロッコリーを小房に分けていきます。 今回用意したブロッコリーは300gです。少し小さめですね。 まずは、枝の下の方に包丁を入れて小房に切り分けていきます。 大きさを小さめのブロッコリーに合わせていきたいので、大きいブロッコリーは半分にカットします。 ブロッコリーがバラバラに散らばらない切り方は、まず、枝に縦に包丁を入れます。 つぼみは傷つけないようにします。 そのまま包丁をパタンと倒すとブロッコリーが半分に割れます。 つぼみがバラバラに散らばらずに半分に切れました。 ブロッコリーの軸の切り方です。 軸は半分に切り、下半分の部分は厚めに皮を剥きます。 ブロッコリーの切り方については、詳しく解説している動画があるので、ぜひそちらもご覧ください! 小さめの乱切りにします。 上半分は皮付きのまま乱切りにします。 ブロッコリーを焼いていきます。 フライパンにサラダ油小さじ2をひき、ブロッコリーを入れて油を絡めます。 フライパン全体にブロッコリーを広げ、中火で焼いていきます。 ブロッコリーを焼いている間にとりむね肉を切っていきます。 皮を剥がし、そぎ切りにしていきます。 肉の繊維の境界線で半分に切ります。 繊維と垂直の向きに包丁を入れ、そぎ切りにします。 繊維の向きを見ながら垂直に包丁を入れます。 今回は12等分くらいにします。 袋に入れて、衣と下味をつけます。 片栗粉小さじ2、塩小さじ1/4を入れ、袋を振ります。これでとりむね肉の下準備が完了です。 とりむね肉の切り方についての詳しい動画も用意しているので、ぜひそちらもご覧ください! とりむね肉の下準備をしている間に、ブロッコリーが焼けてきました。ブロッコリーの焦げるいい香りがしていますね~。 ブロッコリーを返して、両面とも焼き色をつけてくださいね。 ブロッコリーの両面にうっすら焼き色がついたら、鶏肉を広げながらのせます。 水100mlを鍋肌から注ぎます。 蓋をして、弱めの中火で5分蒸し煮にします。 蒸し時間の目安は鶏肉に火が通るまでです。 蒸したあとに、牛乳と調味料で具材を煮ていきますが、ここからが今日のレシピのポイントです! "牛乳に調味料と片栗粉を混ぜる” 牛乳溶き片栗粉を作ってから具材に加えるので、ダマにならずとろみがつくんです! 牛乳200mlを用意し、片栗粉小さじ2、みりん小さじ2、塩小さじ1/4を加えます。 本当はボウルに片栗粉を用意して、そこに牛乳を加えたほうが溶けやすいんですが、今回は牛乳に片栗粉を加えました。 これで牛乳溶き片栗粉の完成です! 蒸し焼きをはじめて5分が経過したので、様子をみてみます。 鶏肉が蒸気で蒸されて、しっとりしたまま火が通っていますね~。 片栗粉が沈むので、もう一度しっかり混ぜてから牛乳溶き片栗粉を注ぎ入れます。片栗粉が容器の底に沈んでいるので、混ぜながら注ぐといいですよ。 ゴムベラなどで優しく混ぜると、片栗粉でとろみがつきはじめます。 ブロッコリーもかなり柔らかになっています。この柔らかいブロッコリーがマイブームなんですよね~。 仕上げにコショウ:少々 ざっと混ぜたら完成です! 「ブロッコリーと鶏むね肉のクリーム煮」ができました! ■試食 いただきまーす! まずはブロッコリーから…あ~おいしい! けっこう柔らかめで、ほくほくほくってなる感じがいいですね~! とりむね肉も柔らかくて、ねっとりとしてクリームソースとよく合います! ブロッコリーを焦がしたので、香ばしさが加わってすごくおいしいですね! 冬の普段着ごはんって感じですよね。おすすめです! 今回、教えてもらった「ブロッコリーと鶏むね肉のクリーム煮」について、気になるポイントをきじまさんに伺いました。 __とりむね肉の皮を剥がしていましたが、皮のおすすめの食べ方はありますか? きじまさん:皮があると切りづらいので取り除きました。皮なしの胸肉も売っているので、そちらを購入していただいても構いませんよ。剥がして残った鶏皮は、茹でて「鶏皮ポン酢」的に食べるのがオススメです。ある程度の量があれば、じっくり炒めて油を引き出し、「鶏油」と「カリカリ鶏皮」に活用も可能です! __「鶏皮ポン酢」いいですね~! 硬くパサつきがちなとりむね肉が、今回はしっとり仕上がったので感動しました! なぜでしょうか? きじまさん:水分が流出していない、必要以上の加熱をしていないのが理由かと思います。衣をつけて水分が流出しづらい状態にして、ブロッコリーの上で蒸すことで加熱しすぎないのだと思います。 __衣をつけたのもポイントだったんですね! ブロッコリーが指定野菜に加わることが決まり話題になっています。きじまさんは普段どのようにブロッコリーを食べていますか? きじまさん:茹でて食べるのが定番ですが、個人的なオススメは「ブロッコリーの茎の浅漬」です。これが食べたくて茎の太いブロッコリーを選んで買っていいるほどです!(笑) __以前、動画で拝見して作りました! ブロッコリーの茎を生で食べるのは初体験だったのですが、食感がよくてすごくおいしかったです! みなさんもぜひ作ってみてくださいね。 きじまりゅうた 料理研究家。 祖母と母が料理研究家という家庭に育つ。 オリジナリティあふれるレシピと、わかりやすいトークを武器に、男性のリアルな視点から考えた「若い世代にもムリのない料理」の作り方を提案。現在は「NHKきじまりゅうたの小腹すいてませんか」「NHKきょうの料理」「NHKあさイチ」「CBCキユーピー3分クッキング」などのテレビ番組へのレギュラー出演をはじめ、WEB・雑誌 上でのレシピ紹介や、料理教室やイベント出演などを中心に活動している。著書も多数。youtubeチャンネル『きじまごはん』を配信中。 取材・文=ジョッキー