妻が30分「シャワー」を出しっぱなしにしたままお風呂に入ります。「浴槽にお湯を張るよりも安く済む」というのですが、本当なのでしょうか?
シャワーと湯船のどちらが水道光熱費の節約に効果的かについては、さまざまな声があります。お風呂にかかる水道光熱費は家庭環境やお湯の使用方法によって異なるため、一概にどちらの方が節約ができるとはいえないでしょう。 では、シャワーを30分間出しっぱなしにした場合と、浴槽にお湯を入れてシャワー時間を半分に減らした場合ではどちらが安く済むのでしょうか。 今回は、両者の水道代・ガス代を比較しながら、お風呂にかかる水道光熱費を節約する方法について解説します。 ▼「シャワーだけ」vs「お湯をためる」1人暮らしはどっちがお得? それぞれの水道代・ガス代を比較
シャワー30分VS湯船+シャワー15分|1ヶ月の水道光熱費はどれくらい?
今回は、シャワーを30分間出し続けた場合と浴槽にお湯を入れてシャワーを15分使用した場合の水道代とガス代を比較します。算出条件は以下の通りです。 ●水道計算式:使用水量×水道単価 ●ガス計算式:上昇温度×水量÷(発熱量×熱効率)×ガス単価 ●シャワーの水量:12リットル/分 ●浴槽水量:200リットル ●水道代:0.24円/リットル ●水の温度:16度 ●シャワー温度:40度 ●浴槽のお湯の温度:42度 ●都市ガス発熱量:1万750キロカロリー/立方メートル ●熱効率:80% ●ガス単価:130.46円 それぞれの水道代とガス代は表1の通りです。
※筆者作成 上記より、30分シャワーを出し続けた場合の1ヶ月(30日)の光熱費は約6500円、湯船とシャワーを15分利用した場合は約7100円でした。そのため、シャワーを30分出し続けた方が1ヶ月で約600円の節約が期待できます。 ただし、浴槽にためるお湯の量や温度によっては若干水道光熱費をおさえられる可能性があります。また、妻以外が浴槽を使用する場合も水道光熱費は変動するでしょう。 4人家族だった場合、妻はシャワー30分のみ、ほかの3人はシャワー15分・浴槽を使用すると仮定すると、1回当たりの水道光熱費は約670.6円、1ヶ月にすると2万円ほどの金額になります。
お風呂の水道光熱費をおさえる方法は?
お風呂は水やガスを必然的に多く使用するため、水道光熱費が高額になりやすいです。しかし、複数の方法で節約できる可能性があります。方法は以下の通りです。 ●入浴間隔をあけない ●不必要にシャワーを流さない ●お湯の温度を下げる ●節水シャワーヘッドに交換する ●追いだきを減らす ●残り湯を洗濯に利用する 経済産業省資源エネルギー庁の「家庭向け省エネ関連情報 無理のない省エネ節約」によると、入浴間隔をあけずにお風呂に入った場合、追いだきにかかる費用を年間6190円ほど節約できるようです。 また、シャワーを不必要に流さないだけで年間約3210円の節約効果が期待できます。そのため、シャワーを30分出しっぱなしにする方が水道光熱費はおさえられましたが、こまめに止めることでさらに節約につながります。 全て意識すると大変かもしれませんが、できることから始めると少しずつ効果が出てくるでしょう。