医師の労災申請却下で提訴 「常軌を逸した過少労働認定」
東京都内の大学病院に勤め、2018年にくも膜下出血を発症した50代男性医師の労災申請を却下した労働基準監督署などの判断は不当として、男性医師側が10日、処分の取り消しを求めて東京地裁に提訴した。原告側の代理人弁護士は記者会見を開き、宿直業務の労働時間を認めないなど「常軌を逸した過少労働認定」と訴えた。 代理人弁護士らによると、男性医師は発症前の半年間で宿直業務などを含め月182~278時間の時間外勤務があったとし「業務による過労・ストレスにより発症した」と主張している。労基署や再審査請求を受けた国の審査会は、宿直中の勤務時間を「ゼロ」とするなど時間外勤務を少なく算定し、請求を退けた。