高学歴な人ほど落ちやすい?教習所の技能試験で“何度も失敗する人”の特徴を「元教官」が分析
若者のクルマ離れが叫ばれて久しいものの、令和5年(2023年)末時点で運転免許を保有している人は全国で約8,186万人。令和4年と比べてわずかですが約2万人増加しています。 失効後などの再取得を除けば、多くの人が教習所に通って新たに免許を取得したことと思います。そこで今回は、教習所の試験(特に技能試験)に一度ではなく、何度も落ちてしまう人にはどんな特徴があるのでしょうか。指定自動車教習所の指導員として約10年間勤務した経験を持つ筆者が、その共通点を探っていきます。
“教習所以外”で練習するのは難しい
教習所で行われている試験には主に正誤の2択で回答する「学科試験」と、実車を用いて運転レベルを採点する「技能試験」の2種類があります。正直、学科試験は暗記に頼る部分が多く、教室や自習室、自宅などで勉強すれば、誰でもそれなりの点数を取ることができます。 しかし、技能試験の場合、教習所以外で練習するのは難しいでしょう。ときどき「自宅のクルマのレースゲームで練習してきました」という教習生がいましたが、ゲームのコントローラーと実際のクルマのハンドルでは当たり前ですがまったく違います。クルマの挙動をゲームで学ぶことはできません。
間隔をあけて技能試験を受けると…
では、どのようにして練習していくのか、答えは簡単です。ひたすら教習車を使って感覚を身に着けていく。しかし、その感覚も永遠ではありません。時間の経過とともに薄れていきます。実車で教習を受けてから、かなり時間が経過して技能試験を受けると、感覚を取り戻すことができません。結果として技能試験で不合格になる確率が高くなってしまうのです。 つまり、技能試験に落ちやすい人の特徴としてまず挙げられるのは、教習を受けてから1ヶ月近く、あるいはそれ以上の間隔をあけて試験に挑むと危険ということです。教習所に通い始めたばかりの頃に「教習後、間隔をあけずに試験を受けてください」と説明しているのですが、久しぶりに来校していきなり技能試験を受けたら落ちてしまった、という人はそれなりにいます。 これから教習所に通って免許を取ろうとする人は、ぜひ間隔をあけずに試験に挑むように心がけてください。