山田杏奈　撮影／松島豊

　相手の心を捉えて離さない瞳と、俳優歴10年超えのキャリアで着実に培った演技力。実写映画『ゴールデンカムイ』シリーズのヒロイン、アシリパ（リは小文字）役もピタリとはまり、ますます上り調子の山田杏奈さん。そんな山田さんのTHE　CHANGEとは──。【第1回/全4回】 ■【画像】SNSで大バズり……! 反響を呼んだ山田杏奈×町中華企画でのひとコマ 　彼女が部屋に入ってくるだけで、部屋がパッと華やぐ。サイドにシースルー素材が入った、ノースリーブのブラックドレスという、シックでセクシーないで立ちに、山田さん自身の華やかさが一層際立つ。取材のために席に着いた山田さんに、スタッフが肩掛けを持ってきた。「すみません、ありがとうございます」としっかり相手の目を見て礼を言う姿に、人柄が伝わってくる。 ──山田さんに会うと、毎回とてもしっかりとした印象を受けます。子どものころにデビューしていますが、それも関係していると感じますか?　それとも、もともとの性格でしょうか。 「もともと“しっかりしてるね”と言われるタイプの子どもではありました。そこに加えて早くから仕事を始めたので、余計にしっかりしたところはあるかもしれません。ただ緩められるところは絶対必要だと思うし、そういうところがある人って魅力的だなと感じることも多いです。だからユーモアのある人でいたいなと思ってます。それに私も、普段はそんなにしっかりしてないんですよ」 ──そうなんですか? 「お友達と一緒にいるときは全然違うと思います。しっかり話を聞いているようで、実は力を抜いていて聞いていないとか（笑）。道を覚えるのが苦手なので、お店のビルから出てきたら全然違う方向に歩いているとか。そんなにしっかりしてないんです。こういうときだけカッコつけていろいろしゃべってるんです（笑）」

映画『正体』で演じる舞も利用するSNS。山田杏奈のSNSとの付き合い方は?

──新作映画『正体』で山田さんが演じている舞は、撮影した写真をSNSに気軽に投稿する、イマドキな若者としての一面を持ち、それによって物語が動く場面がありました。山田さんもSNSをされていますが、心がけている事などありますか? 「そうですね。SNSとかでは変なことを言わない、言えない人間に育ったかもしれませんね」 ──SNSとは、山田さん自身はどんな付き合い方を? 「公式SNSのXは99％、マネージャーがやっています。Instagramは私がやっていますが、プライベートなことは載せないようにしています。私が何か発したことで、どうしてもいろいろなくみ取り方をされてしまうものなので、誤解を生まない文面と写真を目指して運用しています」 ──さすがきっちり（笑）。プライベートではどんな風に活用していますか?　情報収集とか? 「見る専用のアカウントを持っていて、料理の美味しいお店をリサーチしたり、服をチェックしたり、ブックマークを使ったりしています。“リポスト”や“いいね”はしてませんし、公式アカウントはポストでしか使ってません。あと、酔っぱらっているときはなるべく開かない（笑）」 ──すばらしい。SNSでは、女性ファッション誌で町中華に訪れた企画の、SNS告知で反響を呼んだこともありました。 「『山田杏奈のなんちゃら』みたいな企画をやらせてもらえることって、これまでなかったのが、このところ増えてきたのを感じます。自分の名前で何かできるって、自分に興味がある人が増えてきてくれたのかなって。嬉しいです」