東京の雑踏でアメリカ人旅行客に「トランプorハリス」と聞きまくった私の大統領選 気になるRFKジュニアの存在
【竹下陽二記者コラム】 この1年、tiktokを見てると、アメリカ人ティックトッカーが「トランプorハリス(当初は、バイデン)?」と、誰を支持するか、道行く人に聞きまくる動画がよく流れてきた。見ているうちに私もマネをしたくなって、東京の雑踏の中でアメリカ人旅行者をつかまえて「トランプorハリス」と聞くことを一つの趣味にした。 ◆流血のトランプ前大統領、星条旗をバックに拳を上げる【写真】 ある中年女性は「それは、ハリスよ。トランプは、クソよ。うそつきで、女性差別主義者で人種差別主義者、それに、外国人嫌い。おまけに、ナルシスト。分かる?ナルシスト。自分が大好きなのよ」とまくしたてた。私が「とは言え、トランプも良いこと言ってますよ」と反論したら「あなたは、トランプ支持?」とにらまれたので「いえ、投票権ないけど、ハ・ハ・ハリスを支持します」と直立不動でおどけてみせると意外とウケた。ジャパニーズジョークが通じたわけだが、目の奥は笑ってなかった。カリフォルニアから来た軍隊所属の青年は「カリフォルニアは民主党(ハリス)が強いけど、ボクは断然、トランプ。政策が良いから」と答えてくれた。 こんな話も聞いた。あるアメリカ人が日本で病床にふすアメリカの友人を数年ぶりに見舞って、友情を温め合った。最初の頃は、昔話におおいに花を咲かせていたが、やがて、大統領選の話になって、トランプだ、ハリスだ、でヒートアップし、険悪ムード。やがて、決裂し、以来、音信不通になる悲劇に発展。人それぞれに、立場があり、価値観も違う。人の考えは、変えられない。政治は、怖い。私は主に「X」で情報を仕入れていたが、なんとなく、トランプ有利かなと最後まで思ってたが、ちまたでは「ハリス有利」が伝えられていた。私の情報は偏っているのかなと思ったが、フタを開けたら、トランプ勝利。情報が飛び交うインターネット社会。情報の取捨選択も難しい。 早起きして、コンビニで一般紙を4紙購入して、目を通した。トランプは、アメリカ第一主義で違法移民やウクライナ問題、さらに経済政策がどうのなどが書かれていた。私が最も、注目している、ロバート・ケネディ・ジュニア(RFKジュニア)の目立った記述は見られなかった。1963年に暗殺されたジョン・F・ケネディを伯父に、これも、1968年に暗殺されたロバート・ケネディを父に持つ彼は、民主党所属も無所属で大統領選に立候補していたが、7月のトランプ暗殺未遂事件の3日後に、トランプ大統領から直々に協力要請を受けて、トランプ陣営に合流した。 MAGA。「メイク・アメリカ・グレイト・アゲイン(アメリカを再び、偉大に)」というトランプの合言葉をモジって、RFKジュニアはMAHA、「メイク・アメリカ・ヘルシー・アゲイン(アメリカを再び、健康に)」を掲げ、トランプ同様、「ワシントンDC(日本でいうところの、永田町)の沼の大掃除する」と宣言。アメリカにはびこる、肥満や糖尿病、他の慢性疾患は、有害な化学製品や薬品などが原因であると指摘、食品、医療業界、政財官の癒着もただしていくという。空気を読まない、タブーに切り込む姿勢は身震いするほどだが、当然、命をかけた闘いになる。MAHAがうまく行けば、70歳と若い彼は、4年後のポスト・トランプに浮上するかもしれない。なにもできない私は、社会に役立つかどうか疑問だが、今後、エセティックトッカーとして、「RFKジュニアって、どう思う?」と聞く活動を地道に続けていく。面白い日本人がいるぐらいは思われるだろう。
中日スポーツ