RZの証

【マツダ戦記｜1995年式 アンフィニ RX-7 タイプRZ】 SA22Cでロータリースポーツを確立し、FC3Sでスポーツカーとしてのポジションを絶対的なものにしたRX-7。 3代目のFD3Sではさらに世界で通用するスポーツカーを目指し、すべてにおいてレベルアップを果たしたピュアスポーツへと変ぼうした。 【画像18枚】ライトウエイト&ハイパワーの ベスト・ピュア・スポーツカーFD3Sの最尖端グレード、アンフィニRZ。レカロのカーボン製フルバケットシートも専用装備。軽量かつ圧倒的なホールド性が魅力で、ハードな走りにも対応する FD3Sのデビューは1991年12月。 それまで付けられていた「サバンナ」の名が外され、新たな販売チャンネルとなった「アンフィニ」の冠が与えられ、「アンフィニRX-7」の名で登場した。 ひと目でスポーツカーと分かるエクステリアは抑揚の付いたグラマラスなフォルムで、シリーズ初の3ナンバー専用ボディを採用。 その一方で、全長、全高、ホイールベースは短縮された。 併せて、パワーウエイトレシオ5.0㎏/psを下回ることを目標にした「ゼロ作戦」と名付けられたプロジェクトを実施。 アルミ製パーツをサスペンションに採用し、ボディの大きな荷重が掛からない部分は肉抜きをするなどの徹底的な軽量化が行われた。 パワーウエイトレシオ5.0㎏/ps以下を目指すため、この軽量化とともにエンジンも大幅なパワーアップが必要とされた。 そこで搭載されたのが13B‐REW型だ。 型式こそFC3Sと同じ13B型だが、あらゆる部分に改良を施してシーケンシャルツインターボシステムをドッキング。 前モデルから50馬力アップ！　驚異的なパワーウエイトレシオを達成 このターボシステムは、低速ではプライマリータービンのみ回し、高速ではそれに加えてセカンダリータービンも稼働させる。 そのため、低速域を犠牲にすることなく、FC3Sより50psも高い255psを実現。 そして徹底的に軽量化にこだわったボディとの組み合わせにより、4.9㎏/psというパワーウエイトレシオを達成したのである。 シャシー側の進化も著しい。 前後にダブルウイッシュボーンを採用し、ホイールアライメントをつねに適正に保つことでニュートラルなステアリング特性を実現する4輪ダイナミックジオメトリーコントロールシステムを搭載。 ブレーキもフロントに対向4ポットアルミキャリパーを採用し、全車にABSが装備された。 そして、FC3Sのアンフィニに通ずる、スパルタンなモデルもあった。 それがタイプRZだ。 初めてリリースされたのは92年で、300台の限定車だった。 ここで紹介するのは、3型をベースにカタログモデルに昇格された95年式のタイプRZ。 外観ではメッシュ部分がガンメタに塗装された専用BBSホイールが特徴で、足まわりにはビルシュタイン製ダンパーを採用。 駆動系では強化トルセンLSDを装備し、ファイナルギアも純正の4.1から4.3に変更されている。 一方インテリアではレカロ製のフルバケットシートが装着され、リアシートレスの2シーター仕様となっている。 主要諸元　SPECIFICATIONS 1995年式 アンフィニ RX-7 タイプRZ (FD3C) ●全長×全幅×全高(㎜) 4280×1760×1230 ●ホイールベース(㎜) 2425 ●トレッド(㎜) 1460(前後とも) ●車両重量(㎏)　 1250 ●エンジン型式　 13B-REW型 ●エンジン種類 2ローター・ロータリーツインターボ ●総排気量(cc) 654×2 ●圧縮比9.0:1 ●最高出力(ps/rpm) 255/6500 ●最大トルク(㎏-m/rpm) 30.0/5000 ●燃料タンク(ℓ) 76 ●変速比 1速3.483/2速2.015/3速1.391/4速1.000/5速0.762/後退3.288 ●最終減速比 4.300 ●ステアリング ラック&ピニオン ●サスペンション ダブルウイッシュボーン(前後とも) ●ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも) ●タイヤ前/後 235/45R17 / 255/40R17 ●発売当時価格 396.0万円