OKIがMLA技術応用した産業用カメラ開発 26年度のレンズ提供検討
OKIは、マイクロレンズアレイ(MLA)技術を応用した産業用カメラを開発した。もともと培ってきた独自技術を応用したもので省スペース、長被写界深度の画像を取得できる。外観検査の省人化や効率化に寄与することを目指す。2026年度のレンズ提供を検討している。
沖電気工業としてかねて培っているプリンターやLEDなどの技術があり、これを応用して開発。従来のCIS(コンタクトイメージセンサー)比で5倍程度の被写界深度を実現。5ミリメートルずれてもボケが少ないという革新的なものになっている。ベスト位置ではなくてもボケない画像が取得できる。 またテレセントリック工学系で、全視野で上から見た画像を取得できる。さらに、視野にかかわらず被写体から受光センサーまで50ミリメートル以下という距離を実現した。 想定されている利用シーンの一つは産業用CIS。長被写界深度を生かして、立体物検査へ応用できる。広視野テレセントリック画像を取得できる革新的スキャンカメラ実現につながる。
エリアカメラの展開も有望視されている。省スペースを生かし、装置内組み込み検査へ応用できる。従来レンズと比べ高さが約3分の1という革新的な小ささが強み。視野は最大で20ミリメートル程度となっている。 26年度にはレンズ提供を開始予定。レンズだけを提供するほか、モジュールなどさまざまな事業モデルも想定されている。
電波新聞社 メディア事業本部 報道部