ECB、プライベート市場へのリスク管理強化を各行に要請
[フランクフルト 13日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)は13日、ユーロ圏の金融機関は急成長しているプライベートクレジット・エクイティ市場へのエクスポージャーを十分に把握していない可能性があるため、銀行監督当局が新たなリスク管理に関する期待事項をまとめる予定だと表明した。 「スーパービジョン・ニュースレター」で「プライベートクレジットファンドからも借り入れを行っている企業へのエクスポージャーを総体として適切に把握できていないことは、このエクスポージャーがほぼ間違いなく過小評価されており、集中リスクが適切に特定・管理できていないことを意味する」と指摘した。 重要な問題は、ある銀行がプライベートクレジットファンドにも依存している企業に対して共同融資を行っている可能性があることで、その場合は同じ銀行が別のチャンネルを通じてエクスポージャーを持つ形になりかねない。プライベートクレジットファンドは近年、銀行融資も利用しながら急速に伸びている。 その他の問題点としては、ファンドが提供するバリュエーションへの過度の依存や、プライベートエクイティ・クレジット市場の不透明な性質に伴うデータ不足が含まれるという。 ECBは各行に対し、リスク管理手法に関する情報のほか、ECBの期待事項に対するギャップ評価の提出を求め、その後は個別にフォローアップを行う。