零下18度の被災地で懸命の捜索続く 126人死亡のチベット地震
中国チベット自治区シガツェで7日に発生したマグニチュード(M)6・8の地震で、現地では懸命の救助作業が続いている。多くの人が倒壊した家屋の下敷きになったとみられているが、4千メートル以上の標高と、夜間は零下18度まで下がる酷寒の環境が作業を困難にしている。 【写真】中国チベット自治区シガツェで7日、地震の捜索救助にあたる救助隊員=新華社 国営中央テレビ(CCTV)によると、8日正午までに確認された死者は126人、負傷者は188人で前夜の発表から変化はなかった。避難者は4万6千人に増加した。約3600棟の家屋が倒壊し、7日までに閉じ込められた約400人が捜索により救助されていた。局地的に大きな被害が出ている模様で、同局は震源地に近く、ほとんどの家屋が倒壊した集落の様子を繰り返し報じている。 一帯にれんがなどで造られた古い建物が多かったことや、地震発生が明け方で家にいた人が多かったことで被害が大きくなったと指摘されている。CCTVは「一定の困難はあるが、できるだけ早く被災地の人々に暖かいテントを届けたい」という救助隊員の言葉を報じている。 震源地はインドプレートとユーラシアプレートがぶつかるチベット高原に位置する。1950年以降に一帯ではM6以上の地震が21回発生し、2017年11月にもM6.9の地震が起きている。 一方、インドに亡命しているチベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世(89)は「壊滅的な地震が起きたことを知り、深く心を痛めている。亡くなられた方のご冥福と負傷された方の一日も早い回復を祈る」とする声明を出した。(上海=小早川遥平)
朝日新聞社