織田裕二が六法全書を暗唱する中島裕翔にニヤリ…第1話レビュー<SUITS/スーツ>
見逃してきたドラマを都合の良いタイミングで一気見できるサブスク時代において、自分と相性バッチリのお気に入り作品と出会えたらラッキーだ。今年4月からのFODでは、人気のフジテレビドラマを毎月5作品分、FOD・TVerにて毎日無料公開する「#ドラ活 浸れ、超自分的ドラマ生活。」を開催中。対象作品のひとつである、織田裕二主演のドラマ「SUITS/スーツ」第1話(6月6日木まで無料公開中)をチェックしてみよう。 (以下、ネタバレが含まれます) 【写真】「SUITS/スーツ2」の取材会に出席した織田裕二、中島裕翔 ■違法行為ギリギリのエリート弁護士×天才フリーターの人気シリーズ 2018年10月期の当時、“月9”枠の放送だった「SUITS/スーツ」は、アメリカのメガヒットドラマ「SUITS」を原作に、勝利のためには手段を選ばない弁護士・甲斐正午(織田)と驚異の記憶力を持つ天才フリーター・鈴木大貴(中島裕翔)が、さまざまな訴訟を解決へ導く痛快エンターテインメント弁護士ドラマ。織田と鈴木保奈美が「東京ラブストーリー」(1991年、フジテレビ系)以来、27年ぶりに共演したことも話題となり、2020年には続編の「SUITS/スーツ2」が全15話に及ぶ長期話数で放送された人気シリーズだ。 第1話は、“幸村・上杉法律事務所”に所属する超エリート弁護士の甲斐と天才フリーター・大貴が運命的に出会う回。東大入学後にハーバード大学に留学した経歴を持つ甲斐は、企業の買収・合併や、企業間の戦略的提携など、金になる仕事を手がけているが、かなり傲慢な性格で勝つためなら違法行為ギリギリの際どい手段を用いることもある男である。 “幸村・上杉法律事務所”は幸村チカ(鈴木)が代表弁護士を務める、日本四大弁護士事務所のひとつ。パラリーガルの聖澤真琴(新木優子)、甲斐の秘書・玉井伽耶子(中村アン)、甲斐をライバル視する弁護士・ 蟹江貢(小手伸也)らが働いている。 事務所の稼ぎ頭である甲斐は、出資者としての地位を持ち、経営にも参画するシニアパートナーへの昇格を狙っていたが、チカから昇格の条件として若手の弁護士“アソシエイト”を雇うよう命じられる。 ■相性抜群! 織田と中島の名コンビが誕生 第1話の見どころは何といっても、物語中盤30分過ぎに描かれる甲斐と大貴の初対面シーン。優れた頭脳と一度見たものは決して忘れない完全記憶能力を持ちながら、悪友の谷元遊星(磯村勇斗)の影響でフリーター生活を送り麻薬の密売に巻き込まれた大貴が、偶然甲斐が開いた新人採用面接会に潜り込むという流れから物語が一気に動き出す。 面白味のない若者ばかりが続く面接に現れた大貴に、甲斐が「ちょうどトイプードルの世話に飽きていたところだ」と含み笑いを浮かべて言い放つのがなんとも洒落ており、見る者をドキッとさせる。出会ったばかりだが、生意気さでは大貴も負けておらず「あなたよりも法律に詳しい」と言って、エリート弁護士・甲斐の前で六法全書を暗唱する大胆さを見せる。男同士の相性は良いようだ。 悪友のせいで運び屋に成り下がっていたという大貴の身の上を知り、甲斐は「今日から“鈴木大輔”になれ」と、部下にする代わり弁護士資格を持つ別人になりすまして生きていくことを命じる。大胆でスマートな男2人が秘密を共有して、この先どんなコンビに仕上がっていくのか気になる。未見であればきっと“見逃しリスト”に加えたくなる一作だ。