パリオリンピック男子バレー 準々決勝進出の立役者、西田有志は「あと3試合、噛みしめながら戦う」
西田は常に思考し、それを実行し、修正しながらも立ち止まらずに続ける。そうすることで思考をクリアにし、実行の精度を上げている。際立って理知的なアスリートだ。 「次からは負けたら終わりなので。今ここで考えても、どうにかなることはない。練習をやるしかないので、全員がベストコンディションで同じ方向で戦えるように」 西田は言う。ひとつの集大成だ。 「個人的には、今のパフォーマンスを維持すべきだと思います。チームとしては石川選手が苦しんでいるなか、大塚選手が出ていいパフォーマンスを見せた。このチームは全員で戦っているので、自分たちでプッシュし、受け身にならないように。正直、メンタルのところは大きいので、常にチームで支え合うべき。(同じチームで)やれるのはあと3試合、噛みしめながら戦っていきたいです」 西田は「あと3試合」と言いきった。それは決勝戦までを意味している。準々決勝は8月5日だ。
小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki