ドジャースの“後払い”が増大の一途 大谷翔平らに支払う負担に米記者が懸念「オオタニに支払う額を過小評価している」
現地時間12月12日、ドジャースは大谷翔平との超大型契約を正式に締結した。 今オフにエンゼルスからフリーエージェントとなった偉才との契約は、球史に残るエポックメーキングな内容となった。まず何よりも規模が異次元だった。10年総額7億ドル(約1015億円)は、あのサッカー・アルゼンチン代表FWリオネル・メッシが2017年11月にバルセロナと締結した6億7400万ドル(約977億円)を超えるプロスポーツ史上最高額となった。 【動画】波紋を広げる炎上投稿! 大谷翔平のユニが燃やされる映像 そして、世界をより驚かせたのは支払い形態だ。総額のおよそ97%分を、10年契約満了後に受け取るものとしたのだ。あくまで契約金のみを単純計算したものだが、今回の後払い契約により大谷の今後10年間の年俸額は200万ドル(約2億9000万円)になる。 ルール上は何も問題はない。ぜいたく税対策をするうえで「後払い方式」は一種の“抜け穴”でもある。だが、これまでメジャーリーグにおいて、後払いの割合は2015年にナショナルズと契約したマックス・シャーザーの50%が最高だったため、大谷それは、まさに異例。日本でも小さくない話題となった。 もっとも、ドジャースの負担が大きく膨らんだ事実に変わりはない。というのも、すでに同球団は、ムーキー・ベッツとフレディ・フリーマンとも「後払い契約」を結んでいるからだ。 21年に12年総額3億6500万ドル(約529億円)の大型契約を結んだ前者とは、2033年からの12年間で総額の約1/3程度に当たる1億1500万ドル(約160億円)を支払う約束となっている。また、2022年から6年総額1億6200万ドル(約235億円)の契約を結んだ後者とも、満了後の13年間で5700万ドル(約82億6500万円)の後払いを決めている。 ここに大谷への10年6億8000万ドル(約988億円)の後払いによる負担がのしかかる。利子が付帯しないとはいえ、ドジャースにとっては決して小さくない額だ。ゆえに一部の米記者たちからも懸念の声が上がっている。 米スポーツ専門局『CBS Sports』のダニー・ヴィエッティ記者は自身のX(旧ツイッター)で「ドジャースがオオタニの引退後になるであろう10年間で毎年支払う6800万ドルを、誰もがひどく過小評価している」と断言。「その額は今も、それから10年後、20年後であろうと小さくない」と負担の大きさを指摘した。 歴史的に見ても、稀な交渉を結んだ大谷とドジャース。球史を変えたと言える契約に対する反響はしばらく続きそうだ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]
【関連記事】
- 始まりは大谷翔平の提案 バレロ代理人が米誌に明かした“994億円後払い”契約誕生の舞台裏「僕はお金なんて必要じゃないと」
- 超巨額契約の全貌が見えてきた! 大谷翔平が付帯させた“異例の契約破棄条項”を米記者が伝える「契約の1%未満は寄付」
- 大谷翔平、驚愕の“994億円後払い”に渦巻く批判 米記者からは擁護の声「オオタニを嫌うべきではない。彼は球界の敵じゃない」
- 「6、7年で元は取れる」大谷翔平に1014億円の価値はあるか? “異次元契約”への疑問に米識者たちが熱弁「安すぎるぐらいだ」
- 「一番かっこいい」韓国球界を背負う“至宝”イ・ジョンフが大谷翔平への憧れを語る「どうやったらアジア人がこうなるんだって」