ワークマンの新素材「XShelter」は極寒でも快適! 普段使いしながら災害時も役立つ実力を体験してきました
キャンパーの中にも愛用者が多い「ワークマン」から、これから寒くなる季節に快適に過ごすことができる究極のウエアが登場。それが「XShelter」です。シェルターというネーミングの意味を発表会の会場で体験してきました。 【写真8枚】光を吸収して熱エネルギーを増幅する発熱わたと断熱シートを重ねてできている。ワークマンの新素材「XShelter」を写真で見る
ワークマンと災害救護専門家の連携で実現した「XShelter」とは
「ワークマン」といえば、働く人々のアイテムが取り揃えられたメーカーです。この働く人というのは、実際に体を動かす人だけでなく、デスクワークの人も含まれ、オフィスへの通勤などにも快適なアイテムを展開しています。今回、新製品の発表会で注目したのが、究極の断熱テクノロジー「XShelter」です。『着る断熱材』や『無感覚ウエア』と表現されるアイテムとは一体どのようなものなのか気になりました。 「寒いと感じるのは快適ではないからです。人間が快適に感じているときは、意識していませんよね。それが無感覚状態です。衣服内の環境を快適で無感覚にするのが『XShelter』です。」(ワークマンバイヤーの牧野康洋さん) 「XShelter」は、ワークマンと日本赤十字看護大学附属災害救護研究所との共同で、約1年半の歳月をかけて様々な実験を繰り返し、ようやく製品化に至ったそう。ただ、ここ数年、冬も日本国内にいるのなら、そんなに寒くならないし、重防寒のアウターは買わなくてもいいかもと考える消費者もいます。なぜ、極寒用のアウターに着目したのか気になりますよね。それは、スペックがただ暖かいというわけではなかったからです。 「XShelter」では、熱エネルギーを遮断する「断熱」機能で外気をシャットアウトし、衣服内の快適温度30~33度をキープ。冬場の寒暖差が激しい時期でも着用できるのです。採用されている断熱シートは、ミクロンサイズ粒子の積層素材で、空洞の粒子が空気を閉じ込め、ポリエステル骨格が粒子を安定させることで、独立気孔断熱を形成します。小さな空気の泡(気孔)が独立して分散しているため熱がそれぞれの気孔に伝わりにくく熱伝導を抑え、高い断熱性が得られるとのこと。ワークマンの「XShelter」は、95%以上の独立気泡率があるそうです。それを、軽量の薄いシートで実現しています。この「XShelterシート」と発熱する「XShelterわた」を表地と裏地で挟む構造になっています。表地には、耐久撥水効果のある生地を採用。また、衣服の内側にはサーモメーターが搭載され、リアルタイムで温度を測ることができます。 構造の話や図を見ても理解が追いつかないと思っていたら(すみません)、「XShelteシート」を使用した実験の体験コーナーがありました。 スチームアイロンをオンにして、「XShelterシート」のミトンをはめて近づけると、暖かくは感じますが、熱いということはありませんでした。ホットプレートに、「XShelterシート」と、同じく薄手の布を置き、氷を置くという実験もありました。ホットプレートの熱さで氷が解けますが、「XShelterシート」の方は、かなりゆっくり溶けていきました。この薄さで、すごい性能だと驚かされました。しかも、断熱だけでなく、溶けていく氷を「XShelterシート」で被うと、なんと蒸気だけが放出されていることもわかりました。汗をかいても、蒸散してくれるという仕組みです。