「定期借地権付きマンション」とはどんなマンション? 購入の際の注意点は?
定期借地権付きマンションのメリット・デメリット
前述のコスト面でのメリット・デメリットのほかにも、一般的には以下のような特徴があります。 【メリット】 (1)立地のよい物件が多い 定期借地権付きマンションが建てられる土地は、一般的には地主も手放したくない土地であることが多く、駅地下や都心部など利便性の高い物件が多く見られます。地主には、国や自治体、寺社仏閣、学校や大使館の跡地などもあるようです。 (2)土地の購入費用を含まないため安く購入できる場合がある 定期借地権付きマンションの一般的なメリットとして最初に挙げられるのが、「価格が安い」という点です。ただし、解体積立金といった特有のコストがかかるなど、総合的な判断をしないと、一概に安いとはいえない状況もあるようです。 特に、最近の新築物件などでは、利用できる期間が長期化している分、むしろ定期借地権付きマンションのほうが高額となる事例もあるようです。 【デメリット】 (1)長期の住宅ローンを設定しづらい場合がある 特に中古マンションの場合は注意が必要となりますが、定期借地権の存続期間の残りが短くなるほど物件の担保価値が少なくなるため、住宅ローンを長期で契約することが困難となる場合があります。 (2)将来子に財産として残すことができない場合がある 定期借地権付きマンションの利用期間は長期化の傾向となっていますが、いずれは必ずマンションを解体して、さら地として返却するときが訪れます。その際には住み替えが必要となるため、将来的なライフプランも考慮しておくことが望ましいでしょう。
まとめ
通勤や仕事上の利便性、子どもの教育環境の充実など、そのようなことを重視したい時期に比較的安価に希望するエリアのマンションを購入できるのであれば、定期借地権付きマンションはひとつの選択肢となるのかもしれません。ただし、メリット・デメリットや将来的なライフスタイルの変化などにも配慮したうえで決断されることをお勧めします。 執筆者:高橋庸夫 ファイナンシャル・プランナー
ファイナンシャルフィールド編集部