朝霧JAM ’24総括 小泉今日子に観客が涙、緑豊かなロケーションと数々の名演
2日目も見どころ盛りだくさん
2日目は午前10時にRAINBOW STAGEに集まり、朝霧JAM恒例のラジオ体操から。日頃の運動不足を反省しつつ気持ちよく朝をスタートする(実は7:30~の朝ヨガに参加してさらに健康を目指すつもりが寝坊してしまいました。次回こそ!)。 それから一度テントに戻る道すがら、朝霧食堂でグルグルウインナーと朝限定のプレミアムヨーグルトをゲット。ウインナーはカリカリタイプでヨーグルトは濃厚。美味しい朝食で充電満タンだ。 Homecomingsの白熱した演奏と透き通るような歌声を聞いて爽やかな気分になり、今年3度目の来日ライブだというELEPHANT GYMのトラブルも難なく乗り越えるタフさに胸を打たれ、2日目も最高の滑り出しだ。 続く荒谷翔大は椎名林檎「丸の内サディスティック」のカバーも含むきらめくプレイで観客を湧かせ、JJJは客演にCampanellaやSTUTSを呼び込みつつDJに尺八、箏、コントラバスを交えたセットを「Beautiful Mind」でエモーショナルに締めくくった。 この日も昨日に続いてピーカン照りだったので、安部勇磨のステージはビールを飲みながらゆっくり観ていたのだが、思わず立ち上がって見入ってしまうほど、フレッシュかつどこか懐かしいような、素晴らしいパフォーマンスだった。 森山直太朗は1曲目から「さくら(独唱)」を届け、その後はバックも引き入れて美しい歌声で朝霧JAMを満たしてみせた。ユーモアたっぷりのMCはもはや堂に入ったもの。MONO NO AWAREは2019年の台風で中止になって以来の朝霧JAMということで、2回分の熱さのこもった演奏でMOONSHINE STAGEを躍動させた。 同行した2人と離れた隙に食べた串焼きKOUの富士山ローストディア丼は、普段あまり食べる機会のない鹿肉を使ったものだが、思いの外クセがなく、さっぱりとジューシー。ビールともよく合って至福のときだった。 そして個人的にこの日の目玉だったトロントのシンガー/ソングライター/プロデューサー/マルチ・インストゥルメンタリスト、シャーロット・デイ・ウィルソン(Charlotte Day Wilson)は想像以上で、ギター、キーボード(サックスもステージにあったが残念ながら実際に吹いているところは見逃してしまった)を見事に演奏しながら滑らかな歌声を聞かせてくれた。その凛とした佇まいがなんとも深く印象に残っている。ぜひまた来日して欲しいものだ。 カナダを拠点に活動する、フランス系カナダ人のシンガー・ソングライター/マルチ奏者、Margaux Sauveによるプロジェクト、Ghostly Kissesは神秘的とさえ言えるオーラを放ちながら踊りも交えたパフォーマンスを披露。ヴァイオリンも歌声もとてつもなく繊細だった。 この後もアクトは残っているが都心への首都圏発着バスプランはそろそろタイムリミットということで、一度荷物をまとめにテントへ。最後は名残惜しさを振り払うようにトッド・テリエ(Todd Terje)のDJセットで踊って筆者の朝霧JAMは終幕。大満足の2日間だった。 今回はRAINBOW STAGEとMOONSHINE STAGEアクトをメインに楽しんだが、DJとパフォーマーが出演するステージや、ドッグラン「どん吉パーク」などを備えた穴場的エリア、CARNIVAL STARからはいつも楽しげな声が聞こえてきたので、次回はそちらもマストでチェックしたい。寝坊して参加を逃した朝ヨガやサウナを含めて、他にもさまざまなワークショップやアクティビティが用意されており、かなり遊びつくしたつもりではあったが次回に向けてたくさんの宿題も持ち帰ることになった2024年の朝霧JAMだった。
Rolling Stone Japan 編集部