「松阪の誇り」国宝・船形埴輪と対面 市文化財セで展示再開 三重
国宝指定が決まった三重県松阪市所有の船形埴輪(ふねがたはにわ)など「県宝塚一号墳出土埴輪」がきょう30日から、外五曲町の市文化財センターで公開を再開した。一番乗りの来館者は午前9時の開館と同時に訪れ、国宝と対面。「松阪の大きな誇りです」と感慨深げな様子だった。
記念バッジなど先着100人に
国内最大級の船形埴輪など一連の出土品278点は同センターに収蔵されてきたが国の文化審議会に臨むことなどを理由に〝上京〟。同センターでは1月以降、レプリカを展示していた。国宝指定の決定と東京国立博物館(東京都台東区)での展示を経て帰松し、今月27日には同センターに搬入されていた。 午前9時すぎ、一人で来館した虹が丘町のパート従業員の男性(67)は「歴史が好きで、これまで何回も来させてもらっている。きょうは日中は時間が無いので朝一で見に来た。やっと国宝として認めてもらった。素晴らしいことで松阪の大きな誇りになる」と喜んでいた。 同市宝塚町の宝塚一号墳は5世紀初頭に築造。同二号墳と共に1932(昭和7)年には国指定史跡となった。2006(平成18)年には船形埴輪をはじめとする同一号墳の出土品271点(当時)が国指定重要文化財に。今年3月15日には松阪市初の国宝に指定されることが答申された。 また同センターは国宝指定の決定を記念し、缶バッジとシールなどのセットを受付でプレゼントしている。来館者が対象で先着100人程度。