株式市場における構図が「崩壊」した…! 「衆院選」「総裁選」後のなんとも不思議な「日本株」の動き
進む円安で金利の引き上げの可能性も
川崎:円安が進んでいますが、この影響はどうお考えですか? 中野さん:1ドル160円に向けた円安が予想される動きもあります。これだけ円安に触れると、日銀が金利の引き上げをする可能性も無視できないでしょう。もし160円が見えてくるようなことがあれば、今年中に金利の利上げをするのではないでしょうか。もし利上げをマーケットが織り込めなければ、2024年8月のような大暴落が再び起きることも十分ありえますが、今回は市場も想定し始めていますね。 8月の暴落も日銀の金利引き上げが要因の1つですが、もともとマーケットが金利を上げるとは思っていない中での引き上げだったのが、あれだけの暴落を引き起こしました。要するに、予想外でびっくりしてしまったということです。 川崎:こういう時、投資家はどうすればいいのでしょうか? 中野さん:政治の不安定さもありますから、黙って動かないにつきますね。何も見えないのだから、何もしないというスタンスです。株価が大きく下がっているわけではないので特に買い場とも言えないですし、かといって売り場でもないですからね。とりわけ長期投資家は、相場の傍観者という立場でいればいいのです。 日本の株式市場は、政治の影響を受けたこともあり、論理的な動きをしづらくなっているようです。不安な要素が多いのは事実ですが、一般的な投資家はそれに過剰に反応してはいけない時です。 次の記事では、日本にも大きな影響を与えるアメリカの経済や株式市場について、中野さんにお聞きします。 次回記事<じつは「二極化」がすすむ…「トランプラリー」に沸く株式市場にひそむ「大きなリスク」>へ続く。
川崎 さちえ(フリマアプリ・ネットオークションガイド)