トランプ氏、パナマ運河に不満 通航料「不公平」、返還要求も
【ワシントン共同】トランプ次期米大統領は22日、西部アリゾナ州での保守系団体の集会で演説し、太平洋と大西洋を結ぶ交通の要衝パナマ運河について、米国の軍艦や民間船舶が徴収されている通航料の相場が「とても不公平」だと不満を示した。米国が過去に運河を管理していた歴史に触れ、是正されなければ管理権の「返還を要求する」と述べた。パナマのムリノ大統領は反発した。 【写真】イーロン・マスク氏、トランプ氏に反論 福島原発事故で「3000年は土地に戻れない」発言に対し
トランプ氏が11月の大統領選で勝利宣言して以降、支持者らが集う大規模集会で演説したのは初めて。来年1月の次期政権発足後、他国との摩擦も意に介さずに経済的な負担軽減を迫る姿勢を改めて鮮明にした格好だ。 トランプ氏は、米国がパナマ運河の建設工事に巨費を投じたにもかかわらず、現在のパナマ運河の通航料が「法外に高い」と非難。中国の影響力も強まっていると指摘し、運河が「悪者の手に落ちるのを許すわけにはいかない」と訴えた。 ムリノ氏はXで、パナマ運河の通航料は「気まぐれ」ではないと説明。運河の管理権に交渉の余地はなく、中国の影響力も及んでいないと強調した。