少しうるさい?ロータリーエンジン マツダMX-30 R-EV 長期テスト(3) 不調で車両交換
クラスでは最も洗練されたインフォテインメント
一方で、MX-30 R-EVには褒められる部分も沢山ある。特に筆者が評価したいのは、インフォテインメント・システム。4万ポンド(約800万円)以下のモデルに実装されているものとしては、最も洗練されており、直感的に扱えると思う。 ダッシュボード上の7.0インチ・モニターは、表示も鮮明。カーナビは、センターコンソールのロータリーダイヤルを回せば、目的地を簡単に設定できる。うっかりルートを間違っても、すぐに代替ルートを提案してくれるのがうれしい。 荷室も、このクラスとしてはかなり広いだろう。大きなスーツケース1つに、小さなケース2つを、問題なく積むことができた。 MX-30 R-EVの総合的な印象は、間違いなくポジティブ。ロータリーエンジンが、期待に応えきれていないことを除いて。
積算8067km 再びの不調で車両交換
パワートレインの不具合でマツダ・ディーラーへ預け、修理を終えて帰ってきたばかりだったが、再び逆戻り。同じ警告がまた表示されてしまった。結果的に、車両交換が決まった。 やって来たのは、淡いグレーのMX-30 R-EV。今回は何事もないと良いのだけれど。
積算9650km 特定の速度域で振動するボディ
今のところ、例のパワージェネレーターの故障という表示は出ていない。しかし、別の問題が起きている。91km/hから94km/hの間の速度で走っている時に、車両全体へ強い振動が生じるのだ。 レンジエクステンダーの、ロータリーエンジンが始動する時に揺れるわけでもない様子。EVモードでも、同様にボディが震える。加速時も、減速時も。何が原因なのだろう。
テストデータ
■気に入っているトコロ インテリア:細部までこだわられた、美しいインテリアは居心地が良い。人間工学的にも考え抜かれている。 ■気に入らないトコロ 悩ましいパワートレイン:ロータリーエンジンは、少しうるさい時がある。信頼性も怪しい様子。 ■テスト車について モデル名:マツダMX-30 R-EV 170PS エクスクルーシブライン(英国仕様) 新車価格:3万6650ポンド(約733万円) テスト車の価格:3万8450ポンド(約769万円) ■テストの記録 燃費:10.3km/L 故障:センサーの故障 出費:なし
ジャック・ハリソン(執筆) ジョナサン・ブライス(執筆) 中嶋健治(翻訳)