ママ友との付き合いが子どもの友人関係にも影響。コミュ障ママは娘のために“ママ友”を作れるのか!?【書評】
子どもが幼稚園や保育園、小学校へ通い始めると必要になるのがママ友付き合いだ。特に子ども同士が仲良しなら、その母親同士もママ友になりやすいのではないだろうか。子育ての悩みや夫の愚痴を気軽に話せるような良好な関係性を築ければ、こんなに心強い仲間はいない。しかし、人付き合いそのものが苦手な人にとっては、ママ友付き合いが“恐ろしいイベント”へと変貌することも。 【漫画】本編を読む
『ママ友と付き合わなかったらウチの娘がハブられた』(おから:原作、モリコヨリ:漫画/KADOKAWA)は、コミュ障ゆえにママ友付き合いに失敗した主婦・おからさんの物語だ。自分を「コミュ障」と自称するおからさんにとって、ママ友付き合いは苦手なイベントそのものだった。公園に見知らぬママがいれば緊張し、どうにか挨拶しても会話が続かない。ママ友がいる妄想を脳内で繰り広げるも、その妄想の中でさえハブられてしまう有様だった。本作は、おからさんと同じようにママ友付き合いに悩んでいる人にとって共感必至の1冊だ。
「ママ友なんて一生できなくてもいいや」と思っていたおからさん。しかし、おからさんの妹はママ友との付き合いの悪さが、子ども同士にも影響するかもしれないという。妹のアドバイスを真に受けなかったおからさんだが、その忠告は現実のものとなっていくーー。 娘である、はるさんの急な熱が原因で誘ってもらったホームパーティをドタキャンすることになったおからさん。そのことがきっかけで、ママ友からハブられてしまう。それだけなら大人が我慢すれば良いだけの話だったが、その関係性は無邪気な子どもの世界にも伝染していく。
保育園の卒園まで残り3ヶ月というタイミングで、はるさんが友だちから「親友じゃない」といわれて仲間外れにされてしまったのだ。おからさんを無視する親を見ていた子どもは、大好きなママをマネしてはるのことをハブにする。そうした嫌な戦いは保育園からはじまっているのかと驚愕させられる一方、何も悪くないのに傷つけられたはるさんの涙に思わず胸がぎゅっとなった。親同士の関係で子どもが傷つく可能性があることを知り、ママ友付き合いについて改めて考えさせられる。