烏帽子や菅笠で古式ゆかしく神田御田植初 神嘗祭でお供えする米 三重・伊勢市
新田で保存会の会員20人が丁寧に田植え=伊勢市(三重テレビ放送)
伊勢神宮の神事で供えられる米の苗を植える「神田御田植初(しんでんおたうえはじめ)」が11日、三重県伊勢市の水田で古式ゆかしく行われました。 神宮神田で行われる田植えの儀式「神田御田植初」は、室町時代から続くとされ、三重県の無形民俗文化財に指定されています。 11日は、黄色い装束姿の作長(さくちょう)が3束の早苗を神田に投げ入れ、2人の作丁(さくてい)が苗を3列分植えていきました。 そして、保存会の会員20人が神田へ入り、太鼓や笛の音色が響く中、烏帽子(えぼし)を被った男性と菅笠(すげがさ)、赤襷(たすき)を身につけた女性が一列になって丁寧に苗を手植えしました。 神宮神田は全体で約3ヘクタールあり、台風などの被害を抑えるため時期をずらして、うるち米・もち米など十数種を植えています。 田植えの後には、大きな団扇(うちわ)をあおいで豊作を願いました。 植えられた米は9月に収穫され、伊勢神宮で最も重要な神事「神嘗(かんなめ)祭」で供えられます。