能力は球界トップクラス? 巨人の「3番手捕手」に他球団から高評価が
盛り上げ役で終わらない
手痛いミスも今後の教訓にしなければいけない。4月24日の中日戦(東京ドーム)。同点の7回に一死三塁から赤星が代打・大島洋平をカウント2-1から空振させた直後、岸田は三塁走者の代走・ 尾田剛樹のリードが大きいと判断して牽制球を投げたが、送球は尾田を直撃して二塁ベースのほうへ。この間に尾田が本塁に生還し、決勝点となった。牽制の判断は間違っていないが、試合終盤の拮抗した展開では1つのミスが命取りになる。 大城と同期入団だが、学年は4歳下になる。「将来の正捕手」と嘱望されたが、大城に水を開けられる形に。だが、爪痕は残している。昨季は自己最多の46試合に出場して打率.250、2本塁打、3打点。勝負の夏場以降にスタメンマスクをかぶる機会が増えた。代打で出場した6月30日の阪神戦(東京ドーム)では同点の延長10回に逆方向の右翼へサヨナラアーチ。「正直ネクストでめちゃくちゃ緊張していて、打席に行く前に阿部さんに『ホームラン打ってこい』と言われて、思い切ってスイングした結果がこういう形になって本当にうれしいです」とお立ち台で声をはずませ、スタンドの巨人ファンから大歓声が注がれた。 明るい性格でムードメーカーの一面を持つ岸田だが、今年は盛り上げ役で終わるつもりはない。「第3の捕手」を卒業し、正捕手を狙う。 写真=BBM
週刊ベースボール