ふるさと納税を使って「推し活」ができる!その魅力とは
ふるさと納税の返礼品で、戦時下の広島を描いた映画『この世界の片隅に』の舞台を巡るタクシーツアーに参加、呉市内(写真)の名所を訪れることができる(写真:ひろし58/PIXTA)
年々市場が拡大し、多くの人に普及した「ふるさと納税」。各自治体の特産品を返礼品としてもらえることで人気化しましたが、税金を納める自治体や、その使い道を個人が選ぶことができる制度でもあります。本連載「ふるさと納税『超』最前線」では、ふるさと納税ポータルサイト大手「ふるさとチョイス」を運営するトラストバンクで長年自治体職員と付き合い、ふるさと納税市場の変化を間近で見てきた宗形深さんに、最前線の注目情報を教えてもらいます。ここ数年、「推し活」という言葉を耳にする機会が増えた。アイドルやスポーツチーム、漫画・アニメのキャラクターなど、熱心に応援する「推し」への活動は、今や数千億円規模の市場を形成している。この熱意は単なるファングッズの購入やライブ参加にとどまらず、「ふるさと納税」という意外な形でも広がりを見せている。 ふるさと納税は2008年の制度開始以来、着実に拡大し、2023年度には寄付額が1兆円を超える規模へと成長した。これに伴い、寄付の目的も多様化しており、災害支援や地場産業の振興、観光誘致といった従来の支援に加え、近年では「推し」を応援するという新しい寄付の形が注目を集めている。 国内最大級のふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」を運営するトラストバンクが実施した調査によれば、「推し活」を行う人の約8割が、ふるさと納税を通じて推しを支援した経験があると答えている。このトレンドは、「地域支援」と「推し活」を融合させる新たな寄付の形であり、多くの自治体や寄付者にとって新しい価値を提供している。
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宗形深