子どもら正月に凧揚げ 亀山の野登小で
【亀山】亀山市安坂山町の市川恵洋さん(72)ら野登地区の有志らは2日、同市両尾町の市立野登小学校で、「家族で楽しく正月の風を感じませんか」と題して、「野登凧(たこ)揚げまつり」を開き、同地区の家族連れら約60人が参加した。昨年に続き2回目。安楽子供会と野登地区まちづくり協議会が協力。 同祭りは令和5年、市川さんの兄で愛知県額田郡幸田町の「こうた凧保存会」の市川道男副会長(81)が、幸田に伝わる伝統文化の大凧を亀山市に寄贈したことをきっかけに始まった。昔ながらの凧を正月に楽しんでもらおうと市川副会長が凧作りと揚げ方を指導する。 参加者らは、凧の型板を使い、ビニールをハサミで切り、竹ひごを骨組みにした縦60センチ、横80センチの「いんべい凧」にたこ糸を結び、同校グラウンドで凧揚げを楽しんだ。 この日のために市川副会長が縦2・4メートル、横1・8メートルの大凧を作製。和紙に地元の日本画家、宮崎観峰氏が歌舞伎の助六の顔を描いた大凧を揚げたが、吹く風が弱くて空に揚がらなかった。
市川副会長は「いんべい凧は高く揚がったが、大凧は失敗した。来年もう一度挑戦したい」とし、「幸田町では今月12日、地上から約100メートルの高さに揚がる約10・5畳の大凧揚げが開催されるので、ぜひ見に来てほしい」と話していた。 昨年に続き参加した同校5年生の田中恵慈さん(11)は「楽しい。今年は鏡餅の上にヘビの顔の絵を描いた」と話していた。