巨人―中日　６回表無死、石川昂が右越えに本塁打を放つ

◇１５日　巨人６―３中日（東京ドーム） 　中盤に突き放されて、今季の巨人戦の負け越しが決まった。借金も今季ワーストタイとなる１６に逆戻り。しかし、これまでなすすべなくやられていた天敵・菅野に１０安打を浴びせて、３得点を挙げた。中心にいたのは、今季初めて４番を任された中日・石川昂弥。「チームは負けている。もっと大事な場面で打てるように」と口元を引き締めた背番号２５が敵地で光を放った。 　猛打は思わぬ形から始まった。２点を追いかける２回。初球をファウルした後、球審からバットに付けた滑り止めの範囲が広すぎると指摘され、バットを交換した。直後の２球目を振り抜き、三塁を強襲する内野安打でチーム初安打を放つと、３点を追う４回には２ボールからの真ん中低め１５０キロをはじき返し、反撃ののろしを上げる中前適時打を放った。 　さらに、２点を追う６回だ。菅野が２球目に投じた１４０キロのスライダーを強振した打球は右翼席最前列へ飛び込んでいった。８月１４日のヤクルト戦（神宮）以来となる４号ソロ。「自分の打撃の調子がいいので、狙い球をしっかり絞ってとらえることができた」。４番の一振りで雰囲気は一変。その後も攻撃の手を緩めず菅野を降板させて一時は３―３の同点に追い付く粘りを見せた。