【解説】「15年ぶりに野党が躍進」宮城の5選挙区で立憲民主党4議席獲得その要因は 出口調査『投票で重視する政策』に政治とカネを選んだ人が全体の30.5%と最多 衆議院議員選挙・2024
tbcの出口調査の分析では、例えば宮城1区で立憲民主党の岡本さんは立憲・共産支持層の9割近くを固めました。また、無党派層の6割近くの支持を固め、自民への批判票が集まりました。一方で自民党の土井さんは自民支持層の7割、公明支持層は6割程度しか支持を固められませんでした。 また、前回571票差の大激戦となった宮城2区でも立憲民主党の鎌田さんに支持政党がない無党派層のおよそ6割が投票。自民・公明の両支持層からも票を集めました。 後藤キャスター: 今回の県内の投票率はどうだったんですか? ■なぜ投票率が下がったのか 大友記者: 戦後最低となった2014年以降は、やや回復傾向だったものの今回は52.16%と前回を3.71ポイント下回りました。 地方選挙に詳しい東北大学の河村和徳准教授は投票率が下がった理由について「コロナ禍を経てベテラン議員の組織が弱体化したこと」、そして「自民党の支持者が『自民党にも野党にも投票したくない』と投票をしなかったこと」と分析しています。 後藤キャスター: ベテラン議員と言えば宮城4区では閣僚経験者同士の対決がありましたね。 大友記者: 今回、宮城4区は区割り変更のため、大臣経験者同士の初対決となりましたが、旧5区出身の安住さんは区割り変更があった2年前から後援会を6つ増やし集会を150か所で開くなど旧4区でも地盤を固めました。 その結果、今回はすべての市町村で伊藤さんを上回る票を得ました。河村准教授の分析では区割り変更があった選挙区では後援会の再編などで組織がさらに弱体化し投票の働きかけが弱くなっていると指摘していて、地元での地道な政治活動が票に結びついたといえます。
東北放送