【解説】「15年ぶりに野党が躍進」宮城の5選挙区で立憲民主党4議席獲得その要因は 出口調査『投票で重視する政策』に政治とカネを選んだ人が全体の30.5%と最多 衆議院議員選挙・2024
東北放送
27日、投票が行われた衆議院議員選挙について、宮城県内の5つの小選挙区では、立憲民主党が4議席を獲得し自民党は1議席にとどまりました。 【写真を見る】【解説】「15年ぶりに野党が躍進」宮城の5選挙区で立憲民主党4議席獲得その要因は 出口調査『投票で重視する政策』に政治とカネを選んだ人が全体の30.5%と最多 衆議院議員選挙・2024 ■15年ぶり野党躍進 後藤舜キャスター: 衆議院議員選挙について、選挙担当の大友惇之介記者とお伝えします。今回は15年ぶりに与党が過半数割れ、県内では5つの小選挙区のうち4つの選挙区で、立憲民主党が議席を獲得する結果となりました。 大友惇之介記者: 県内で自民党が勝ち越しを許したのは2009年に民主党政権が誕生したとき以来です。当時の衆院選でも自民党は小選挙区で1議席にとどまり、比例をあわせても2議席と今回と同じ状況でした。2012年の衆院選で自民党が与党に戻って以降は県内でも議席を守り続けてきましたが、今回は15年ぶりに野党が躍進しました。 後藤キャスター: その要因はなんだったんでしょうか。 ■「政治とカネ」の影響が 大友記者: 争点となったのは、具体的な政策ではなく自民党の政治とカネの問題を巡る「政治への信頼回復」でした。tbcが10月20日に行った出口調査でも、投票で「最も重視した政策」について「政治とカネ」を選んだ人が全体の30.5%と最多でした。 特に宮城3区では政治資金収支報告書への不記載で戒告処分を受けた自民党の西村明宏さんが環境大臣などを務めた6期18年の実績をアピールしたものの、立憲民主党の新人、柳沢剛さんに敗れる結果となりました。 どちらの政策を支持するかという議論の前に、「自民党には投票したくない」という有権者の思いが野党に集まったといえます。 後藤キャスター: 今回は、いつも接戦になる仙台でも早々に野党候補が当選確実となりましたね。 ■県組織レベルで野党の連携 大友キャスター: これは県内で市民団体が架け橋となって県組織レベルで野党の連携が図られたことがひとつの要因といえます。野党候補の乱立による「つぶしあい」は避けた格好になり、特に支持政党がない無党派層が比較的多いとされる仙台市内でその影響が大きくなりました。