シスコ、通期売上高に慎重な見通し-8~10月期業績は予想上回る
(ブルームバーグ): ネットワーク機器メーカー最大手の米シスコシステムズは13日、予想を上回る8-10月(第1四半期)決算を発表した。今四半期の好調な売上高見通しも公表したが、通期業績には慎重な見方を示したことから、投資家の反応は弱かった。
発表資料によると、2025会計年度の売上高は553億ドル(約8兆6000億円)から563億ドルを見込む。従来予想から上方修正したものの、レンジ中央値はアナリスト予想の559億ドルに届かなかった。
24年11月-25年1月(第2四半期)の売上高は137億5000万-139億5000万ドルを見込む。アナリスト予想平均は137億4000万ドルだった。
企業によるテクノロジー支出の先行指標とされるシスコは、1年間にわたる低迷からの回復に取り組んでいる。受注の伸びは戻りつつあるが、投資家やアナリストはどの程度の速さで回復するか疑問を抱いている。
シスコの株価は決算発表後の時間外取引で、通常取引終値(59.20ドル)を挟み一進一退となっている。
8-10月期の売上高は6%減の138億ドルとなり、アナリスト予想の137億7000万ドルを上回った。1株利益は一部項目を除いたベースで91セント。市場予想は87セントだった。受注は20%増加し、前四半期の14%増から伸びが続いた。
チャック・ロビンス最高経営責任者(CEO)は、人工知能(AI)支出の増加がシスコに追い風になると指摘した。企業は新たなAIソフトウエアやサービスが大量に登場するのに対応すべく、コンピューティングシステムを強化している。
ロビンスCEOは発表資料で、「シスコは25年度の好調なスタートを切った。当社顧客はAIへの対応に向け、重要インフラに投資している」と述べた。
原題:Cisco Tops Estimates But Gives Conservative Annual Forecast (1) (抜粋)
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Ian King