美しいラストに鳥肌…清原果耶と見上愛の演技に魅了され続けた理由とは? ドラマ『マイダイアリー』第9話解説&考察レビュー
清原果耶と見上愛の共演
本作では、優希を演じる清原果耶と愛莉を演じる見上愛が共演している。なんとも贅沢なキャスティングだ。 清原といえば、2021年の連続テレビ小説「おかえりモネ」でヒロイン・百音を務めている。その他にも、NHKドラマに多数出演している他、数々の作品に重要な役で出演している。本作では、心優しく、繊細な優希を好演した。清原は優希の優しさ、純粋さを醸し出し、控えめな性格の彼女をうまく演じていた。台詞ではなく、表情で思いを語ることも多々あった。清原が優希を演じたからこそ優希というキャラクターが透明感のあるものになった。また、本作のラストでは、佐野が演じる広海と紅葉を背景に、青空の下でハグするシーンがあったが、清らかな愛や未来への期待を感じられる美しいシーンであった。 一方、見上についても、NHKドラマへの出演実績がある。今年放送された大河ドラマ『光る君へ』では道長の妻・彰子を好演していた。本作では彰子の心の成長をこまやかに演じ、中宮としての華やかで、堂々とした姿に圧倒された視聴者は多いはずだ。『マイダイアリー』では現代の“普通の大学生”としての姿を見せており、悩みを抱えながらも、優希ら友人たちとはしゃぐ姿は大学のキャンパスで見かける女子大生そのものであった。どの役も自分のものにし、うまく演じる力はたいしたものだ。 【著者プロフィール:西田梨紗】 アメリカ文学を研究。文学研究をきっかけに、連ドラや大河ドラマの考察記事を執筆している。社会派ドラマの考察が得意。物心ついた頃から天海祐希さんと黒木瞳さんのファン。
西田梨紗