トランプ氏、総得票数も勝利なら20年ぶり 強硬派ライトハイザー氏に通商代表打診と報道
【ワシントン=坂本一之】開票作業が続く米大統領選で、勝利を決めた共和党のトランプ前大統領(78)は8日、西部ネバダ州も制し、接戦7州のうち6つを押さえた。トランプ氏は全米の総得票数でも民主党候補のハリス副大統領に差を付けており、共和党候補が総得票数で民主党候補を上回れば20年ぶりとなる。 【写真】東京都大田区蒲田にある「トランプタワー」 トランプ氏の閣僚人事を巡っては、1期目の政権で通商代表部(USTR)代表を務めたロバート・ライトハイザー氏(77)に復帰を打診したと報じられた。 接戦州で結果が出ていないのは西部アリゾナ州のみで、同州でもトランプ氏がリードしている。 全米の総得票数は米CNNテレビの集計で、8日午後10時(日本時間9日正午)現在、トランプ氏が約7414万票、ハリス氏が約7023万票を得た。トランプ氏は約391万票の差を付けている。 2004年の大統領選で共和党のブッシュ氏(子)が勝利して以来、20年ぶりに共和党候補が民主党候補の総得票数を上回る見通しだ。トランプ氏の完勝の様相を呈している。 大統領選と同時実施された連邦議会の上下両院選では、共和党が上院の多数派を4年ぶりに奪還。定数435の下院は8日午後10時現在で共和党が213議席、民主党が204議席を確保し、過半数の218議席を巡る戦いが続いている。 閣僚人事を巡り、英紙フィナンシャル・タイムズ(電子版)は8日、トランプ氏が対外強硬派で知られるライトハイザー氏にUSTR代表への復帰を要請したと報じた。 また、複数の米メディアによると、トランプ氏がウクライナのゼレンスキー大統領と6日に電話会談した際、実業家のイーロン・マスク氏も参加していた。マスク氏は大統領選でトランプ氏を強く支援した経緯があり、次期政権で要職に起用されるとみられている。