おしゃれ空間が作れると人気の「ハイドア」厚くて高いと何がいい? 注文住宅の最新トレンド
室内ドアが「厚い」とどんなメリットがあるの?
一方で、神谷コーポレーションでは単なる室内ドアの高さだけなく、「厚み」も大切だといいます。 「日本の室内ドアは3cm台であることがほとんどですが、当社の室内ドアは厚さ4cmです。数ミリ程度と思うかもしれませんが、実物を見るとかなり違います。そもそも室内ドアは西洋の文化で、欧州では厚さは4cm以上あることが一般的。厚みがあることのメリットは、やはり重厚感と高級感、安心感ですね。欧州では室内ドアが、命と財産を守る最後のパーツという位置づけなのです」と長尾さん。 ただ、室内ドアは木製。大きくなるほどに必然的に「ソリ」が生まれてしまうそう。すると開閉がスムーズに行えずに音がする、閉まらないなどの「立て付けが悪い」という状態になってしまうわけです。それを防ぐべく、建材メーカー各社は試験設備で性能試験を繰り返しています。ただ、加熱しての耐久試験はクリアが難しく、実施しているのは神谷コーポレーションのみだといいます。ちなみに神谷コーポレーションの伊勢原工場ではこうした試験の様子などを「KI-LABO」として限定公開しており、施主の方や契約しているビルダーの人が希望すれば見学できます(要予約)。
よく外国の家と日本の家を比較して「すべてが小さく、軽い」といわれますが、こうした「天井高や厚み」の差にあるような気がします。 一方でハイドアを採用するうえでの、注意点、デメリットはないのでしょうか。 「ひとつは価格ですね。一般的な高さの室内ドアと比較すると、どうしても価格は高くなってしまう。目安としては1.5倍とお伝えしています。本当は全室採用したかったけれど、リビングのみフルハイトドア®にしたというお声はよく頂戴します。ただ、メーカーが製造しているドアであれば、多くがソフトクローズ機能がついており、他の室内ドアと比較して重い、操作しにくい、歪みやすいといったことありません」(長尾さん) 一方で、建築士や工務店が設計してハイドアを造作してもらうとやや重かったり、経年にともなってやソリ、歪みがうまれてしまうこともあるとか。そのあたりは注意して選ぶとよいでしょう。
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