ジョージアの親ロ派支配地で反対デモ ロシアとの投資協定巡り
[15日 ロイター] - 旧ソ連構成国ジョージア(グルジア)の親ロシア派支配地域アブハジアで15日、中心都市スフミにある議会にロシアとの投資協定批准に反対するデモ隊が乱入した。野党の政治家らは大統領を自称するブジャニヤ氏の辞任を要求した。 デモ隊はトラックで議会を囲む金属製の門を破壊。現場の映像には、金属製の棒をこじ開けて窓から侵入し、廊下で叫ぶ様子が映っていた。 デモ隊は議会と同じ建物にある「大統領府」の建物にも押し入り、少なくとも9人が病院に搬送されたと伝えられた。タス通信によると、ブジャニヤ氏は不在だった。 野党指導者のテムール・グリア氏はロイターに対し、デモ隊は「ブジャニヤ氏の辞任を求め、断固として実現させるつもりだ」とし、「われわれもこうした事態は想定していなかった。当初の要求は投資協定の撤回だけだった」と述べた。 大統領府はロシアとの投資協定について、撤回する準備を進めているとの声明を発表した。アブハジアの一部の人々に不動産市場から締め出されかねないとの不満があるとも言及した。 アブハジアはジョージアからの独立を一方的に宣言し、ロシアは2008年に独立国家として認めた。ただ、世界の大半はジョージアの一部と認識している。