マエケン、ドジャースと交渉大詰め?!
メジャー移籍を希望してポスティングを行使した広島の前田健太(27)の移籍先にドジャースが最有力となった。日本時間23日未明に、FOXスポーツのジョン・モロシ記者が、「ドジャースが前田に興味を持ち、1月8日の締め切り(ポスティング)をにらみながら代理人と接触を続けている」とツイッターで報じたもの。前田は、現地視察と身体検査などを行うためすでにロス入りしているが、FOXスポーツの報道により、代理人とドジャースが水面下で続けてきた交渉が大詰めを迎えていることが明らかになった。 ドジャースは、右腕の先発投手補強が急務。一度は合意した岩隈久志の入団が健康診断により破談したことで、先発右腕探しに目の色を変えていたが、ターゲットの一人だった通算64勝の右腕、マイク・リーク投手(28)が、この日、カージナルスと5年契約で合意した模様で、いよいよ前田に照準を絞ったと考えられる。 一方、そのカージナルスも前田に興味を持っていたチームのひとつだったが、リークの獲得で撤退は確実。また日本市場進出に積極的だったパドレスも、同じくFOXスポーツのケン・ロセンシャル記者が、「パドレスの首脳陣は、11月に日本を訪れたが、それは前田のポスティング入札することを考えてのものではなかった。あくまでも日本市場開拓のためのプロモーション活動が目的だった」とツイッターで報じ、マエケン争奪戦に積極的に乗り出す考えのないことを伝えた。 当初、マエケンに興味を抱いていたレッドソックス、ジャイアンツ、マリナーズらが、他選手の獲得に成功したことで、次々と撤退。マエケンの移籍先は、ドジャース、パドレス、カージナルスなど数球団に絞られていたが、ここにきてその有力2球団も撤退の方向であることが濃厚で、沈黙を守っているヤンキースの動向が不気味ではあるが、消去法でも、ドジャースが最有力候補として浮かびあがってきた。
前田サイドは、元々、西海岸のチームを希望しており、ドジャースは、尊敬する黒田博樹が最初にメジャーでユニホームを着た球団。経営者は変わっているが、過去にはパイオニアの野茂英雄、石井一久、斉藤隆ら、多くの日本人メジャーリーガーが活躍しており、日本人プレーヤーを受け入れやすい環境は整っている。ドジャースは、今季メジャー最多の約52億円の贅沢税を払うことになったため、マエケンに対しての高額オファーは行わないという情報もあるが、資金力については問題はない。米国メディアは、入札に必要な約24億円に加え、5年で約72億円のオファーを行うのではないかと、マエケンの相場を予想している。ポスティングの締め切りである1月8日を前にして、ドジャースの動きが活発化、交渉は大詰めを迎えそうだ。