起業家にして投資家でもある億万長者のマーク・キューバン。

非常に裕福な成功者でさえ、お金で失敗することがある。 それは若い頃にクレジットカードを使い込んだり、高級な衣服や自動車に大金を費やし、多額の借金を抱えたりだ。 【全画像をみる】11人の成功者に聞いた、20代で知っておきたかったお金にまつわるアドバイス 私たちは、数人の成功者に20代のころに誰かから教えてもらいたかったアドバイスについて尋ねた。 非常に裕福な成功者でさえ、お金で失敗することがある。 億万長者の投資家であるマーク・キューバンは若いころにクレジットカードを使い込んだ。金融界の重鎮として知られるスーズ・オーマンは高給な衣服や自動車に大金を費やし、多額の借金を抱えたことがある。 私たちは、数人の成功者に20代のころに誰かから教えてもらいたかったアドバイスについて尋ねた。また、トップクラスの人々が22歳ときに知っておきたかった事柄を紹介したLinkedInの「If I Were 22（もし私が22歳なら）」シリーズからも情報を集めた。 以下、その結果を紹介する。 クレジットカードとの付き合い方 マーク・キューバン, 起業家および投資家として活動する億万長者： 「クレジットカードは最悪の投資だ。借金をせずに浮いた利息を節約したお金は、株式投資で得られる可能性のあるリターンよりも優れている。私は自分のことを株式売買の天才だと思っていたが、そうではなかった」 「カードは毎月きちんと返済しておくべきだった」 仕事よりもスキルに価値がある ティモシー・フェリス, エンジェル投資家、ベストセラー書籍『The 4-Hour Workweek（「週４時間」だけ働く）』の著者： 「20代のころは、収入ではなく学習を優先すべき。卓越したディールメーカーのもと、もしくは彼らとともに働き、スキルを学ぼう。このことは、交渉術やコーディングのようなハードスキルに特に当てはまる」 「20代で標準より年間2万ドルほど多く稼ぎ、30代で毎年10万から20万ドルの報酬を得るのと、20歳から25歳までは給料は少ないが、MBAにふさわしい仕事をして、30代で何百万ドルも稼ぐのと、あなたならどちらを選ぶだろうか？」 「多くの場合、大学を出てすぐの高収入よりも、スキルの習得を優先するほうが好ましい。マッキンゼーやゴールドマンに就職するのは魅力的だが、その結果、20年以上にわたって前年より少しずつ支出が肥大化していくライフスタイルに陥ってしまいがちだ。農奴は自らの努力で王になれるが、コンサルタントはコンサルタントのままとどまることが多い。唯一、本当に信頼できる雇用保険は、優れたスキルセットだ」 資産形成には計画が必要 アレクサ・フォン・トーベル, ラーンベスト・ドット・コム（LearnVest.com）の創業者兼CEO、『Financially Fearless』の著者： 「貯蓄計画を立てないというものひとつの計画ではあるが、最悪の部類の計画だ！ パーソナルファイナンスの教育が不足していると思える現状では、お金を無計画に使うのはとても簡単なこと」 「ありがたいことに、私は20代のころにこのレッスンを学ぶことができたので、自分で計画を立てる時間があったし、全国の人に同じことをするよう促すために独自のサービス、ラーンベストを立ち上げることもできた！」 お金を追うのではなく、自分が好きなことをする ブレイク・マイコスキー, トムス（TOMS）創業者兼チーフシューズギバー： 「お金ではなく自分の情熱を追えというのが誰にとっても最高のアドバイスだと、20代のころに知っていればよかったと思う。これまで何度も、自分の本当の情熱と本当の使命を育む人が、最終的には最も成功するのを見てきた」 「20代のときにお金の心配をせずに、自分が大好きなことに集中するのはとても難しい。だが今は、TOMSで情熱をもって働き、誰かの生活を改善するための決断を下すたびに、会社が成長し、収益が増えると感じている」 質の高いものを買う ケイト・ホワイト, 元『コスモポリタン（Cosmopolitan）』編集長、『I Shouldn't Be Telling You This（内緒なんだけど）』著者： 「私は20代のころ倹約家だった。老後のために貯金するよう父から勧められたのだ。当時はばかばかしいと思ったが、今ではとても感謝している。でも、衣服、家具、アクセサリーなど、安物を大量に買うより、高品質のものを少数買うほうが賢いということは知らなかった。それは、知っていればよかったと思う」 「ときどき掘り出し物が見つかることはある。私のリビングルームには、Pier 1のプリントが2枚飾ってある。どちらもアンティークに見えるが、値段は25ドルだった。だが、たいていの場合、安物は質が悪くてすぐに壊れてしまう」 「一方、質のよい製品は長持ちするし、デザインも時代に縛られない。そうしたことに私が気づいたのは、ずいぶん時間が経って、高品質な商品を買う余裕ができてからだった。先日も、16年前に買ったプラダを着たが、今でも見劣りしない。可能なら、質の高いものを選べば、長期的に節約できる」 投資の力を理解する ケヴィン・クリアリー, クリフ・バー＆カンパニー（Clif Bar & Company）のCEO： 「20代のころに、投資の力を学んでおきたかった。当時、私は出費が少なく、余った時間が多く、投資を生かす時間は存分にあった。要するに、投資を学ぶのに最適な時期だった。 私は節約には努めたが、お金を長期的に活用する機会は逃した」 役職よりも会社のほうが重要 アダム・ナッシュ, ウェルスフロント（Wealthfront）のCEO兼社長： 「私はかなりラッキーで、貯蓄することと収入の範囲内で暮らすことの大切さを教えられて育った」 「しかし、経済的な意味での成功は、長期的には職業上のキャリアに大いに影響されることを知ったのは、ずいぶんあとになってからだった」 「私は、人は20代のころに、成長後期にある巨大企業で働く機会を探すべきだと確信している。長期的に考えた場合、20代ではどれほどの報酬を得るか、あるいはどの役職に就くかという問題よりも、どの会社で働くかという問いの方がはるかに重要だ」 お金では幸せになれない マット・マローニー, グラブハブ（GrubHub）のCEO： 「お金は成功や幸福の尺度にならない。実際、自分が楽しいと思えることをしっかりとこなせば、お金がそれについてくる。情熱が興味をかき立て、興味が集中と責任につながる。どちらも、成功に欠かせない要素だ」 「進む道に迷ったとき、お金につながる道ではなく、感情的そして知的に満足できる道を選ぼう。恐れる必要はない。必要だと思うよりもはるかに少ない収入しかなくても、充実した人生を送ることはできる」 それがどれだけ少なくても、今あるお金でやりくりする デビー・フィールズ, ミセス・フィールズ（Mrs. Fields）の創業者： 「今振り返れば、若いころから投資戦略を実践していれば、大きな利益を得ていたに違いないと思う。私は1ドルでも多く貯金するのに必死で、給料日から給料日を何とかしのぐ生活を続けていたので、資産形成という考えをもつことはなかった」 「私のミスは、銀行口座の残高以上のことを考えなかったこと。試しとして投資口座の開設、クラブへの加入、証券取引の学習など、できることはあったはずだ」 「お金を管理し、資産を形成する秘訣は、小さな額の管理の仕方を学び、時間をかけてそれを賢く増やすことだ。小銭から初めても、想像以上に膨らますことができる！ ここで重要なのは、想像するということ……純資産を1桁か2桁増やすために、その目標に向けて自分の態度と金銭戦略を調節する必要がある」 他人に自慢するためにお金を使うのは悪い考え方 スーズ・オーマン, 著作家、テレビの司会者、そしてモチベーション・スピーカー： LinkedInの「If I Were 22」シリーズで、オーマンは「20代でキャリアを始めるとき、お金が手に入ったら何をしよう、収入が増えたらどう使おうと考えるのは当然のこと。ところがそうすることで、人生に占めるお金の比重があまりにも大きくなりすぎてしまう。大切なのはどれだけのお金を手に入れるかではなく、手元にあるお金でどんな人生を築くかだ」と書いている。 「私はファイナンシャルプランのオフィスを立ち上げ、以前の年収以上を1カ月で稼げるようになった。だが、そこには問題があった。収入が増えれば増えるほど、他人に、経済的な意味で、自分のすばらしさを示したいと強く願うようになったのだ」 「単純に他人を感心させるために、高級な車、時計、衣服などに多くのお金を使い、多額の借金を抱えてしまった。もしも今日、私自身が私のCNBCショーのゲストだったら、私は自分のことをこき下ろしただろう」 「私の収支はめちゃくちゃで、もうどうしようもなかった。なぜなら、私自身がでたらめだったからだ。すべて間違えていた。私がお金を使って手に入れたものの何ひとつとして私の価値を高めなかった」 お金を追い求めると、キャリアが台無しになる マーク・ロア, ジェット・ドット・コム（Jet.com）の創業者兼CEO、 「銀行業界では、個人の金銭利益という強い動機を中心に、苛烈な競争環境ができあがっていた」と、ロアはLinkedInの「If I Were 22」特集で書いた。 「金融分野で働いていた6年間で、私は個人競技としてキャリアを積む方法を学んだ。そこではボーナスの額や昇進のスピードが評価の基準だった。ある朝、私はオフィスで倒れ、胸に電気ショックのようなものを感じた。ストレスが原因だった。心臓発作ではなかったが、メッセージは明らかだった。頂点に立つために信じられないほど働き続けてきたが、私は孤独だった。満たされていなかった」 「22歳のころ、収入を基準に最初の仕事を探した。しかし、倒れて以来、自分が与えるものに意識を向ければ、はるかに大きな成功が手に入ると悟った。最後には、成功とは収入や役職やランクで決まるものではなく、他人に与える影響の大きさ、そして自分がかかわる人々全体の幸せが重要であることに気づいた」