新興SNS「ブルースカイ」の利用者が急増 マスク氏への不満でX離れ…日本でも人気
■「健全なSNS」に多大な労力
ブルースカイ社もXを強く意識しており、同社のジェイ・グレイバーCEOは15日、ブルースカイへの投稿で「私たちはブルースカイを健全なソーシャル・ネットワークにすることに多大な労力を割いている。このアプリは、ユーザーが見たいものや見たくないものを選んだり、どう交流するか選択する機会が与えられている」とアピールした。
Xではオーナーのマスク氏の投稿が優先的に表示されるのに対し、ブルースカイでは、外部の開発者が作った美味しい料理や猫の画像の投稿を集めるアルゴリズムが人気を集めるなど、まったく異なるユーザー体験が人気を集めている。
世界的に著名なブルースカイ社のソフトウェア開発者、ダン・アブラモフ氏は、10月の来日時の講演で、「既存のサービスでは新しい経営陣が入ったりして、方向性が変わることがある。ユーザーの視点で考えると、それは本当は正しくない」と指摘している。
■日本でも盛り上がるコミュニティ
ブルースカイの特徴は、Xやフェイスブックのようにひとつの企業が中央集権的に管理する仕組みとは異なり、利用者や開発者の連携によって成り立つ「分散型」のサービスであることだ。画面上の見た目や使い方はXとよく似ているが、基盤となる技術や思想が分散型で、プログラムもオープンソースとして公開されている。
日本のブルースカイのコミュニティは、アメリカなど他の国と比べても熱量が高く、開発者らによるミートアップと呼ばれるイベントを何度も開催。ジェイCEOがオンラインで参加するなど、アメリカのブルースカイ社からも注目されている。(西山諒)