「観光大使 曽我部恵一」出身地・香川県の魅力や、青春映画のような日々を振り返る
香川県での活動
そんな曽我部はソロやサニーデイ・サービスとして香川県でもライブを実施している。子どものころから慣れ親しんだ会場についても語った。 タカノ:今年の9月に(香川県で)ライブがありました。 曽我部:「島フェス」という、地元香川県で毎年やっているフェスがあります。そこはもともと小豆島という小さな島でやっていましたが、それがいま移動して直島というアートで有名な島に9月に行ってきました。 Celeina:これはチョコレート工場でやっているのですか? 曽我部:かっこいいチョコレート工場が港、海辺にできています。そこでライブをやって、楽しかったです。 曽我部は11月23日(土)に、香川県の坂出市民ホールで開催される「SUNNY SPOT FESTIVAL」に出演。市民ホールは曽我部が子どもの頃からある施設で、子ども番組の収録などもおこなわれていたという。 曽我部:あとは(この施設の思い出としては)先輩がライブをやって、パンクバンドのパー券を買わされました。 Celeina:パー券ってなんでしょうか? 曽我部:いわゆる「パーティ券」です。 Celeina:入場チケット? 曽我部:「これ買って」と言われて。 タカノ:先輩後輩カルチャーですね。 曽我部:それで観に行ってバンドを楽しんだりしていた場所です。その坂出市民ホールがいますごくきれいになっています。 Celeina:思い出が詰まっている場所ですね。 曽我部:めちゃくちゃ詰まっています。
「なにもなさの魅力」
曽我部は香川県の魅力について語った。地元にいた当時は「はやく都会に出たい」と思っていたそうだが、いまでは違う想いを抱いているという。 曽我部:実際に東京で暮らし始めて30年以上経って、地元にいた時期よりも長くなりました。最近、地元に戻ると、なにもない風景、空があって、小さい山があって、こっち向いたら海があるという(環境に触れて)、なにもないということは、すごく貴重だったんだなと思います。そんなところをぼんやり眺めるしか当時はなかったのですが、そのぼんやり眺めているなかでなにか自分の心が動いたり「こういうことしたいな」と夢が生まれたりしていたのだなと思うと、すごく愛おしいなと。こういうところで育ってよかったなと、いまは思っています。だから「なにもなさの魅力」みたいなものを感じていただけたらいいなと思います。 Celeina:それも一度離れたからこそ感じた魅力ですね。 曽我部:僕はそうですね。ぼんやりして、でもそれがすごく素敵な時間という。 タカノ:心の余白につながるというか。 曽我部:情報がいっぱいだと楽しいけど、心の隙間がないですから。 Celeina:それではここで曲紹介を曽我部さんからお願いしてもいいでしょうか。 曽我部:この曲を選んだのは、僕が昔ファストフードでアルバイトをしているときに、アップルパイを焼いていました。それがすごくおいしそうだった、というイメージがずっと残っていて。それで大人になって作った曲です。 番組では曽我部の『コーヒーとアップルパイ』をオンエアした。 Celeina:四国は心に余裕を与えてくれる場所というお話を訊いてからこの曲を聴くと、全身に染み渡るような心地いい気分になります。 曽我部:よかった、ありがとうございます。
トークはポッドキャストでもオンエア
この日は四国の話題盛りだくさんでお届けした。フォトグラファー・U-SKEをゲストにお迎えしたトークをはじめ、タカノのオリジナルショートストーリーなどを、Podcastで配信している。