揚げホイパンにかぶりつく明石商の選手たち＝明石商で2020年2月14日、韓光勲撮影

　明石商で人気の応援スタイル「アゲアゲホイホイ」にちなんだパンを、学校とOBが授業の一環で「開発」した。大きな「きなこ揚げパン」にたっぷりとホイップクリームを詰め込んだ「揚げホイパン」だ。試食した選手たちは「甘くておいしい」と大喜びだ。 【写真特集】 第92回センバツ応援イメージキャラクターに石井薫子さん 　「揚げホイパン」が誕生したきっかけは、2019年6月にあった「課題研究」の授業だった。野球部員だった桑嶋大輔さん（3年）が「野球にちなんだパンを」と、スタンドで盛り上がる「アゲアゲホイホイ」の応援をヒントに考案。提出された25案の中で2位になった。授業を担当した林諒平教諭（30）が「ネーミングがよい」と高く評価し、明石商OBでパン製造会社経営の上村豊さん（72）＝兵庫県明石市大久保町＝が約30個を試作し、12月に校内であった文化部発表会で販売した。 　一般販売の予定はないが、上村さんは2月14日に野球部に85個を差し入れた。あっという間に1個を食べ切った嶋谷蒼選手（2年）は「桑嶋先輩はネーミングセンスがある」、川上桂慎選手（2年）は「揚げパンにホイップがよく合っている」と絶賛した。 　考案者の桑嶋さんは「カロリーが高いので練習で疲れた後に食べてほしい」、上村さんは「選手たちが楽しみにしていたようで、作ったかいがあった」とうれしそうだった。【韓光勲】 　◇アゲアゲホイホイ 　ダンスミュージック「サンバ・デ・ジャネイロ」のリズムに乗り、メガホンを手に踊りながら「アゲアゲホイホイ！」「もっともっと！」と叫ぶ応援スタイルの新定番。生みの親の報徳学園から直接伝授された明石商が2016年センバツで披露し、爆発的に全国へ広まったとされる。