「元警官の父から半殺しの目に」「母親は異常行動を知っていた」 女児連続殺傷・勝田州彦容疑者を作った家庭環境
父は「言うことを聞かないから半殺しにしたった」
公判では、高校卒業時に警察官の採用試験を受けて失敗したことや、実家を出てマンション暮らしをした時期があり、250万円のローンでワゴン車を購入していた事実など、勝田の身上が次々と明かされていったという。 先述の通り、家庭でのしつけが自傷行為、ひいては異常行動へとつながっていったわけだが、 元兵庫県警刑事の飛松五男氏は彼の父親についてこう明かす。 「勝田の父親は県警の先輩ですが、在職中に面識はありません。母親は私の在籍していた捜査1課の庶務係だったこともあります」 さらに、 「私は津山事件で勝田が逮捕された直後に実家を訪問し、両親と対面したことがあります。まず父親に、家庭で虐待をしていたのかと問うたところ、『(州彦が)言うことを聞かないから半殺しにしたった』と認めていました。一方、中学校で勝田は、暴力を振るわれたり机に落書きをされたりといったいじめを受けていたのですが、父親は放置していたというのです」
息子の異常行為について気付いていた様子の母
また母親についても、 「体を傷つけて快楽にふける息子には気付いていた様子でした。というのも、息子の部屋で血を見ており、“栗の花の匂いがする”と私に明かしたのです。また加古川の事件が起きた後、警察が自宅を訪ねてきたことがあったといい、両親がそれとなく本人に聞いてみたものの、はっきり返事をしなかったという。それでも『やっていないと信じるしかなかった』と話していました」 そんな父も6年前、そして母はあとを追うように4年前、他界したという。 11月14日発売の「週刊新潮」では、異常行動に関する複数の専門家の分析、そして獄中からフリーライターに送っていた手紙の中身など、“モンスター”の正体を4ページにわたって詳しく報じる。
「週刊新潮」2024年11月21日号 掲載
新潮社