“おかしいことが面白い”世界が生きやすい鳥居みゆきさん(43)「お笑い芸人になって息ができるように」|STORY
一周まわって妖怪扱いされているのか?(笑)
この世界に入って、いいことばかりではありますが、苦労することもあります。例えば、番組で“自由”を履き違えた台本を渡されること。本来はセリフまわしも決まってますし、「自由で」と書かれていても、一言でも流れが書いてあれば、そこに肉付けはできます。「鳥居さん」と書かれて、「★★△……」とかで流れどころか言葉すら書いてなく、読めない記号の羅列になっているときは、何それ?って思いますもん。どんなトリッキーなことを望まれているか分かりませんが、“自由は不自由な中にしか生まれない”と思いましたね。 それで思い出したんですけど、私、夏休みの自由研究で「自由」を研究したことがあるんです。表現の自由とか、言論の自由だのを1枚の紙にまとめたんですけど、夏休みが全部潰れて、「不自由だ!不自由研究だった!」と嘆いた記憶があります。表裏一体ですよね、自由と不自由って。まあ、両面が見られて良かったですけれども。とはいえ、この世界に入って、なんにしても救われています。何をしても鳥居だからしょうがねーかと言ってもらえますし、プライベートも色々大目に見てもらえているように思います。 それと…私、そんなに怖いイメージなのか?フランクに接しただけなのにギャップが生まれて、すごくいい人に思われることがあります。「すごいフランクで優しい方なんですね?」って。マイナスイメージからのスタートだからそう評価されるのか?「おはようございます」と言っただけで「挨拶するんですね」と驚かれますけど、そりゃするよ!ですし、以前、私がペットボトルのラベルを剥がしてキャップをとって分別して捨てているのを後輩が見て、「鳥居さん、分別するんすね!」と驚かれたけれど、するよ!って。私、なんの妖怪だと思われてるんでしょうね(笑)? 撮影/森脇裕介 ヘア・メイク/RYO 取材/竹永久美子