【#みんなのギモン】「尋常じゃない騒音と臭い・・・」 ナゼ?ある日突然、住宅街に騒音“ヤード”
日本テレビの情報提供サイトに寄せられたSOS。 「尋常じゃない騒音と振動と臭いに悩まされています」 原因は自宅の隣にできた“ヤード”。リサイクル用の金属などを保管、スクラップするための屋外施設です。ある日突然、あなたの自宅の横に騒音ヤードができてしまったら・・・。住宅街になぜ騒音ヤードが作られるのか、ギモンを取材しました。 (報道局 調査報道班 菊地庸太)
■静かな住宅街の真ん中に…
めがねの生産で知られる福井県鯖江市。家族4人で暮らす田中さん(仮名)からSOSが届きました。 田中さん 「静かな住宅街の真ん中に、中国人が経営する鉄くずスクラップ業者が入ってきました」 事の発端は今からおよそ3年前。 長年空き地になっていた自宅の隣で工事が始まり、しばらくするとリサイクル用の金属やプラスチックを保管、スクラップするためのヤードが完成していたといいます。 田中さん 「尋常じゃない騒音と振動と臭いに悩まされています」 住宅街になぜそんなヤードが?私たちは鯖江市の現場に向かいました。
■被害住民「また始まったか」
とある8月の平日。早朝から田中さんの自宅にお邪魔しリビングで待機していると。 「キキキキキキキキィ……」 午前8時。 耳をついたのはヤードの入り口にある鉄の門が開く音。毎朝、判を押したようにこの時刻に聞こえてくるといいます。 田中さん 「憂鬱以外の何物でもないですね」 田中さんの夫 「また始まったか」 さらに…。 「ガシャン!ガシャン!ガシャン!」 騒音計が示した値は「70デシベル」。これは、掃除機や目覚まし時計の音に相当します。
■子ども部屋の目の前で重機が…
2階に上がり子ども部屋のカーテンを開けると、目の前の塀の向こうで1台の重機が鉄くずを仕分けする様子が。大学生の長女は騒音が気になり部屋で勉強ができないといいます。 騒音や悪臭の影響で庭にも出られず、洗濯物はいつも部屋干し。自宅とヤードの間には5メートルを超える鉄の塀がそびえ立ち、リビングから見える光景はかなりの圧迫感があります。 田中さん 「静かに子育てをしたい思いもあって、この場所に家を建てました。ヤードができる前は庭でBBQをしたりプールを出したり…。夫も趣味の畑でミニトマトやキュウリをつくっていました。でもいまは騒音を聞かれるのが恥ずかしいので、親戚や友人を家に呼ぶこともなくなりました」