フェリーに通信革命。不可能だった「海上でYouTube」を実現できたワケ
突然ですが「海の上はネット使えない」って知ってました? 「そんな、まさか? 令和も6年だよ?」と思われるかもしれませんが、陸から遠ざかるにつれてキャリアの電波が届かなくなり、スマホは徐々に圏外へ。たとえば、外洋航行するフェリーでは、一時的にネット社会から隔離される時間があるのだとか。 【全画像をみる】フェリーに通信革命。不可能だった「海上でYouTube」を実現できたワケ しかし現在、この「海の上ネットできない問題」を解消しようといった動きが始まっているのです。キャリアの電波網関係なく高速インターネットができるといえば…? そうです、「Starlink(スターリンク)」の出番。海上ネット環境をスターリンクで整備したフェリーが登場したのです。 言わずと知れたイーロン・マスクの宇宙ベンチャー、「スペースX」による衛星インターネットサービスですね。光回線の届かない山奥へもインターネット環境を整備できるなど、通信インフラの整備に活躍しています。 それが海の旅へも導入されたのです。 商船三井フェリーの「さんふらわあ さつま」では、スターリンクを使ったインターネットサービスを試験導入。3月末まで大阪から志布志をつなぐ航路で、スターリンクを使ったインターネット通信ができるように。 ひょっとしたらこれ、大きな変化なのでは? だって現代の通信文明から取り残されていた「海の過ごし方」自体が大きく変わる可能性ありますぜ? …ということを考えたら居ても立っても居られんわけで、気がついたら「さんふらわあ さつま」のチケットを予約していました。だって、海上でYouTube見られたらアツいよね!
海上インターネットのリアルを発見
「あまりにもデカい…。こんなんもうビルじゃん…地方のイオンじゃん…」 今回搭乗する「さんふらわあ さつま」を目にした僕の感想です。圧倒的なデカさ。もうビル、建造物なんです。サイズ感が。 この視界に収まりきらない巨大な建造物が、海に浮いて人どころか車両まで乗せて波を切るというのですから、人類の科学と移動手段の進歩というのは恐ろしいものです。 さて、この日搭乗ターミナルへは乗船開始時刻より30分ほど早めに到着。 すでに乗船待ちの人々も。船室はまだ空きがある状態でしたが、春休みシーズンなので、学生や家族連れも姿もありました。 その搭乗ターミナルで、まさに今回の旅のテーマを発見。 「船の上は電波が届きにくい環境です」 というお知らせがデカデカと。やはり外洋に出るとキャリアの通信網が届かなくなるので圏外に。船内にはWi-Fi環境も整備されていますが、そちらも不通になったり制限があるようです。やはり海の上はネットが使えないんですね…。 ただしこれは、スターリンク未導入の便向けに作成したもの。 取材をお願いした広報の方にお話を聞いたところ、さんふらわあ さつまはスターリンクによって船内Wi-Fi環境が改善されているのことでした。期待して…いいの? 期待しちゃうよ。