【フレイル予防】バランストレーニングで転倒を防ぐには? 理学療法士が解説
バランストレーニングの注意点とは?
編集部: バランスを鍛えるために、日常生活でできることはありますか? 白土さん: 片足立ちやかかと上げを歯磨きや手洗いなど日常生活の中に取り入れることも有効となります。また、良い姿勢を意識することも重要です。 下腹部に力を入れて、骨盤を起こし、背筋を伸ばすといった真っ直ぐな姿勢を意識的におこなうことでバランス能力の維持に役立ちます。背筋が伸びることで胸もまっすぐになり、若々しい姿勢を維持できるといえます。 編集部: バランスを鍛える上で注意すべき点はありますか? 白土さん: 最も注意すべき点は、バランスのトレーニング中に転倒しないようにすることです。 転倒予防対策、フレイル予防対策の一環としてバランストレーニングをおこなうわけですが、トレーニングではバランスが不安定になる状況をつくってバランスを保つ練習をしますので、常に転倒の危険性を有しています。 その日の体調を含めた難易度調整やトレーニングをおこなう環境の整備などに留意しましょう。 編集部: 特に高齢の方がバランスを鍛えたいと考えた際に注意すべき点はありますか? 白土さん: バランスを鍛えるトレーニング中に転倒しないように配慮することに加えて、現在健康上の問題がある場合は、かかりつけ医に相談してからトレーニングをおこなうことをおすすめします。 急激な血圧の変化などがあると、ふらついて転ぶ危険も高くなります。継続的にトレーニングをおこなうために、体調を管理しながら、少しずつできる範囲でおこないましょう。
編集部まとめ
バランス練習のみでフレイルの完全な予防や改善は難しいですが、フレイルに対して大変有効な運動であることを教えていただきました。他方、ほかの運動と同様に習慣化と適切な難易度の設定が重要であり、注意すべき点もあるとのことでした。 まずは、バランス能力のセルフチェックをぜひ安全におこない、運動の習慣化を目指してみてはいかがでしょうか。