3年秋までベンチ外も 國學院大・中野剛志、大学4年で人生初の全国大会1勝「努力し続けることが大事」<卓球・全日学2024>
<第90回全日本大学総合卓球選手権大会(個人の部) 日程:10月28~31日 場所:所沢市民体育館(埼玉県)> 29日、第90回全日本大学総合卓球選手権大会個人の部(通称:全日学)にて、男子シングルス1,2回戦が行われた。 関東の全日学予選では櫻井倭(明治大学)を下す金星をあげ、中学2年生以来の全国大会出場となった國學院大学4年生の中野剛志が登場。 1回戦で柴田俊輝(北陸大学)とのフルゲームの競り合いを制し、人生初の全国大会1勝をあげた。2回戦では濵田尚人(早稲田大学)に敗れたものの、引退試合ですべてを出し切った表情の中野に試合後、話を聞いた。
中野剛志(國學院大学)試合後のコメント
――試合お疲れさまでした。全日学終えてみて今のお気持ちはいかがですか? 中野剛志:4年間の成長を実感できたなと感じています。 全日学出場は、大学入学時に掲げた目標でした。ずっとそこに向かって練習してきて、こうやって有言実行できてすごい嬉しく思いました。 出場しただけで満足する人間にはなりたくなかったので、勝つことに向けて準備をしてきて、しっかり1回は勝つことができたので安心した気持ちもあります。 ――インスタグラムのDMで「高校、大学となかなか結果が残せなくて、やっと掴み取った全日学」というお話をお伺いしました。 やっと出られた全国大会という部分に関してはいかがですか? 中野剛志:僕の世代は、高校3年生のインターハイがコロナでなくなってしまった代です。 不完全燃焼で高校卓球が終わってしまって、大学卓球が全国に出る最後のチャンスだと思って4年間やってきました。 全日学に出られて、指導者の方々や先輩方、仲間たち、たくさんの支えがあって、こうやって全国の舞台で試合ができたので、 少しでも恩返しになっていたら嬉しいです。 ――関東の予選でも強敵を倒しての出場権獲得でした。 予選も振り返ってもらえますでしょうか? 中野剛志:全日学予選の時から「この試合が最後になるかもしれない」と思って、「4年間含めて卓球人生15年間、本当にありがとうございました」という気持ちで1球1球プレーしていました。 それが逆に良かったのか、邪念がなくなって良いプレーに繋がったかなと感じています。 通っても通らなくても悔いの残らないようにという気持ちで試合していたので、通過した時は実感がわかず、本当にふわふわしていました。 ――全国でも初勝利をあげられた点に関してはどうですか? 中野剛志:5ゲーム目、3-7で負けていて、そこからゾーンに入っていたみたいで、その瞬間からの記憶がないです。 あんまり覚えていなくて、気づいたら勝っていました。 1回勝つのは最低限の目標として頑張ってきたので、ベンチの齋藤幸祐くんや応援してくれた國學ファミリーのみんなにも、今すごい感謝してます。 ――ベンチコーチは安心感がありましたか? 中野剛志:4年間、遠隔授業も受けながら自主練習を一緒にしてきた仲間で、ダブルスも一緒に組んできました。 最後の最後にベンチも入ってくれて、本当に幸せな4年間でした。 ――ベンチから見ていてどうでしたか? 齋藤幸祐:自分も大学ではあまり結果が残せなくて、全日学も予選の決定戦で負けてしまいました。 ダブルスも一緒に組んでいて、ダブルスも予選決定戦で負けちゃったんですけど、中野がシングルスで通ってくれて、全日学でも1勝してくれた。 自分は出られなかったんですけど、ちょっとそこは中野に救われたというか、ありがとうという気持ちはあります。 中野剛志:こちらこそありがとう! ――中野選手のような境遇で諦めずに努力している選手、もしくは今諦めかけてしまっている選手に向けて、何か励みになるようなメッセージをもらえないですか? 中野剛志:僕自身、大学3年生まで全日学予選は初戦負け、リーグ戦もベンチに入れないぐらいの実力でした。 でも、絶え間なく努力してれば、先輩だったり、指導者の方だったり、仲間たちだったり、誰かしらが助けてくれて、いろいろなものを与えてくれると思います。 諦めずに絶え間なく努力し続けることが1番大事だと思います。 ――卒業後はどうされるんですか? 中野剛志:卒業後は就職して証券会社に入ります。営業マンとして、また体育会のような日々が始まるんですけど、成長できた大学4年間の経験を活かして、営業マンとして活躍したいなっていう風に思っています。
全日学2024 中野剛志(國學院大学)結果
<1回戦> 中野剛志(國學院大学) 3-2 柴田俊輝(北陸大学) <2回戦> 中野剛志(國學院大学) 0-3 濵田尚人(早稲田大学)
山下大志(ラリーズ編集長)