マウンドで強烈な存在感放つ細身のサウスポー 広島新庄・秋田 交流試合の注目選手!
2020年甲子園高校野球交流試合の第2日第1試合で、広島新庄は天理(奈良)と対戦する。広島新庄投手陣の柱となるのが秋田駿樹投手(3年)だ。 【写真特集】伸びのあるストレートが武器の広島新庄・秋田 身長171センチの細身のサウスポーは、マウンドに立つと強烈な存在感を放つ。しなやかな腕の振りから投じる直球は球速こそ140キロ前後ながら重く、打者の当たりを詰まらせる。「自信のある直球で抑えたい」と大舞台を心待ちにする。 多彩な変化球を投げ分ける投手も多い中、カーブとチェンジアップしか投げない。「真っすぐが駄目なら、変化球に頼っても打たれる」。左腕育成に定評がある迫田守昭前監督(74)の指導を受け、武器の直球に磨きをかけてきた。 昨秋の広島県大会ではエースナンバーを背負い、優勝に貢献した。だが中国大会は腰を痛めて登板できず、ベンチから全3試合を完投した同じ左腕の秋山恭平(2年)を「悔しさと応援する気持ち」が入り交じった視線で見つめていた。 「背番号10」で臨むはずだったセンバツが中止になり、岡山県浅口市の自宅に戻ると黙々と走り込んだ。下半身を強化しフォームを安定させ、調子の波が激しい課題を克服。球威も増し、エースナンバーを取り戻した。 田口麗斗(巨人)、堀瑞輝(日本ハム)ら、広島新庄は近年好左腕を輩出してきた。「新庄の投手として恥ずかしくないピッチングがしたい」と秋田。エースの系譜を継ぐ覚悟だ。【石川裕士】