「ファウルをしてくれて感謝」河村勇輝の”4点献上プレー”に対峙した仏選手が見解 敵将も「奇跡だった」と指摘【パリ五輪】
勝負を分けたのは、ゲーム終盤の際どいジャッジだった。 現地時間7月31日、パリ五輪の男子バスケットボール1次リーグが行われ、ホスト国のフランス(同9位)と対戦した世界ランク26位の日本は延長戦の末に90-94で敗れた。 【画像】河村に対する疑惑のジャッジ…日本勢が見せたパリ五輪の「悲喜こもごも」を厳選フォトでチェック! 文字通りの激闘だった。ゆえに試合終盤のワンプレーに波紋は広まった。日本が4点をリードして迎えた第4クオーター残り10秒の局面、3ポイントシュートを狙ったフランスのマシュー・ストラゼルを河村勇輝がチェック。惜しくもシュートはリングに吸い込まれたのだが、直後に笛が吹かれ、バスケットカウントが取られたのである。 この時、ストラゼルの身体に河村が触れているかは微妙だった。実際、トム・ホーバス監督も試合後に「僕の(見た)角度からはファウルしてなかったなと思う」とコメント。日本に落胆をもたらす”4点プレー”だったのは言うまでもなかった。 試合全体を通して「日本に不利」と思える際どい判定が散見された。ゆえにホスト国に対する厳しい意見が相次いだ。そうした中でも、当のレ・ブルー(フランス代表の愛称)の選手たちは批判を意に介していない。 試合後に「奇跡だ」と語ったのは、勝負を分ける“4点プレー”を生み出したストラゼルだった。フランスのラジオ局『RMC Sport』のインタビューに応じた21歳は、河村との接触について次のように明かしている。 「あの場面はシュートがゴールに入ってラッキーだった。オープンな状況で、チャンスが巡ってきたんだと思うけど、試合終盤のああいう状況がやってくるのは好きだよ。彼(河村)がファウルしてくれて、フリースローを決められて、延長戦に持ち込むことができた。それはもう神に感謝しかない」 そんな若武者をフランスのヴィンセント・コレット監督も絶賛。河村の守備をふまえて、次のように振り返っている。 「入っても3ポイントシュートでしかなかった。だからディフェンダーがプラスワンになり得る局面でブロックに来るはずがないと考えていた。普通はそんなことはしない。だから、日本の彼(河村)があの判断をしたのは我々にとっては幸運だった。そして、マシューがシュートを打った時、ブロックされるかもしれないと思っていた。だからあらゆる意味で奇跡のようなプレーだったね」 フランスに歓喜をもたらした“ミラクル”なワンプレー。その衝撃は世界に広まっている。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]
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