尾道がスクラムで圧倒、前回の逆転負け教訓に「最後まで自分たちのプレー」 高校ラグビー
第104回全国高校ラグビー大会第2日は28日、大阪府東大阪市の花園ラグビー場で行われ、尾道(広島)が57-0で名護(沖縄)を下した。 尾道は相手に得点を許さない完勝だった。前半3分にラインアウトからのモールで先制トライを奪うと、12分にはゴール前5メートルのスクラムから、ナンバー8の福田が右サイドを抜けてインゴール。後半もFW陣がボールを支配し、田中監督は「安定したゲームだった。一番よかったのはスクラムが60分押し続けたこと」と総括した。 チームはBシードで臨んだ前回大会の初戦で苦い経験をした。流通経大柏(千葉)に前半は21-10とリードしながら、後半は無得点に抑えられ、21-32で逆転負けを喫したのだ。ゲームキャプテンを務めるフランカーの藤原大は「あの試合があったので、チームでは最後まで自分たちのプレーをしようと徹底されている」と話す。 平日午後の全体練習は週2日で、時間も2時間と短い。選手の自主性を伸ばそうという指揮官の方針だ。平日の残り3日はトレーニングに充てたり、受験勉強に使ったり、選手の自由な時間となっている。藤原大は「いい時間の使い方ができている」。自分で考えることで、プレーに柔軟性が出ているという。 次戦はAシードの石見智翠館(島根)が待つ。5月の中国大会では7-53で完敗した相手。田中監督は「どれだけ通用するか」と勢いに手応えも感じていた。(鮫島敬三)