ダルビッシュ、200勝達成の陰で続けてきた社会貢献 途上国の人々に安全な水を提供
19日(日本時間20日)の米大リーグ、ブレーブス戦に登板し、日米通算200勝を達成したパドレスのダルビッシュ有投手(37)は、社会貢献活動に積極的に取り組んでいることでも知られる。その代表例の一つが、平成19年3月にスタートさせた「ダルビッシュ有 水基金」だ。 【写真】肩を組み合い笑顔で写真撮影に応じるダルと大谷 日本水フォーラムが公表している資料によると、基金は水不足や水の汚染などに苦しむ途上国の人々に安全な水を提供することが目的で、プロ入り3年目に設立。公式戦で勝利投手となるごとに、基金に10万円を寄付する活動を続けている。賛同者による寄付と合わせると、今年3月末現在で総額約2700万円に達しているという。 支援の対象はネパールやカンボジア、バングラデシュなどのアジア諸国のほか、ケニア、ナイジェリアなどにも及んでおり、これまで10カ国以上で計16件のプロジェクトを実施。給水・取水設備などを設置するための活動を展開している。 昨年5月から今年1月にかけてプロジェクトが実施されたネパール・ジミレトク村では、地元住民は古い共同水栓に頼っており、乾季(3~6月)になると集落近くの川に3時間以上かけて水を汲みにいかなければならなかったという。 プロジェクト実施後は新たに取水設備が設置され、各戸で安全な飲料水を手に入れることができるようになった。地元住民からも「安全な飲み水の提供で、私たちの命を救ってくださりありがとうございます」といった感謝の声が寄せられているという。