アマ資格返上済み…優勝賞金500万円は「喉から手が出るくらいほしい」 都玲華が迎える“プロデビュー戦”
<マイナビ ネクストヒロインゴルフツアーファイナル 事前情報◇13日◇PGM総成ゴルフクラブ(千葉県)◇6493ヤード・パー72> ネクストヒロインたちに“賞金500万円”の使い道を聞いてみた【写真】 今月1日まで行われていた日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)のプロテストで悲願の合格を果たした都玲華だが、その道のりは険しかった。 初受験となった2021年度は、2次予選直前に第四腰椎の疲労骨折が判明。強行出場して進んだ最終プロテストだったが、途中棄権を余儀なくされた。そして22年、23年も最終プロテストには進むものの不合格。4回目の挑戦となった今年については「いままでで1番緊張せずに、良い状態で臨めた」と振り返ったが、その直前には左腰を故障していた。 今年4月には国内女子下部ツアーの「大王海運レディス」で、史上6人目のアマチュア優勝を果たし、そこからはレギュラーツアーも転戦。経験を積んだ。JLPGA最終プロテストの3週前に行われた「富士通レディース」は21位タイでフィニッシュ。ローアマに輝き、勢いをつけてプロテストに挑むはずだったが、翌日の練習中に左腰痛を発症した。 「関節が引っ張られて痛い」。1週間クラブも握れず、「またか」と3年前の悲劇がフラッシュバックした。それでも「なんとかなるんじゃないかなっていう根拠のない自信」でネガティブにならず、電気治療を施し最終プロテストを迎えることができた。そして終わってみれば2位タイで通過した。 マイナビネクストヒロインゴルフツアーには、多忙なスケジュールの隙をぬって今季は2試合に参戦。「なかなか良い成績は出せていないんですけど…」と下を向くが、初出場した5月の「第6戦 PGM CUP」では8位タイ、2戦目となった8月の「第8戦 リオン・ドール コーポレーション/ゴルフパートナーチャレンジカップ by ゼビオグループ」は18位タイで終えている。 最終戦が行われるPGM総成ゴルフクラブは「結構頭を使っていかないとボギーがでちゃう」印象。「グリーンもキレに仕上がっていて速い。すごく難しいなって思う」と警戒心が強まるコースだ。そんなコンディションでも「2日間60台が出せたらいいな」とアンダーパーを目指す。 プロテスト合格後からアマチュア資格を外し、賞金を獲得することもできるようになった。“プロデビュー戦”にかけられた優勝賞金は500万円だ。「本当に喉から手が出るくらい欲しいんですけど、その欲は抑えて。目の前の一打に集中して、やることをしっかりやっていけたら結果につながると思うので、頑張ります」。おいしい焼き肉や白いご飯のために優勝をつかみにいく。(文・小池文子)